5大商社の狭き門くぐる「求められる人材」の条件

6月1日に面接解禁、熾烈な人材獲得戦争の裏側

「5大商社」採用担当者に聞いた、商社が欲しい人材とは?(デザイン:池田梢)

よく知られているように総合商社は「海外で活躍できる」「経営人材になれる」「高給取り」といったイメージが強く、今も昔も就活生の人気が高い。中でも伊藤忠商事は就職情報サイト・マイナビの「大学生就職企業人気ランキング」(2022年卒)で4位と商社業界で群を抜く(下図参照)。

(出所)『週刊東洋経済』5月31日発売号「商社 大転換」

(外部配信先では図やグラフを全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

コンビニやアパレル、食料など消費者に身近なビジネスを行っているほか、脱スーツ・デーや朝型勤務の導入など働き方改革も積極的に打ち出している。今年4月1日の入社式ではコロナ禍において桜300本を設営するサプライズ演出を実施し、話題となった。

『週刊東洋経済』5月31日発売号は「商社 大転換」を特集。脱炭素やデジタル化の大波が商社業界に大きな変革を促す中、5大商社の最新序列やビジネスの最前線、トップインタビューをそろい踏みで掲載している。そこで見えてきたのは商社のビジネス環境の潮流の変化が、新卒採用にも大きな影響を及ぼしている事実だ。

週刊東洋経済の取材によれば、5大商社の2022年卒の本エントリー数(エントリーシートなどを提出した数)は、少ないところで3000人から人気商社で6000人程度。ここ数年間大きな変化はなく、商社の就職人気は高水準が続いている。一方、近年、総合職の採用数は明らかに縮小傾向となっている。

総合職採用数は5年で2割も減少

2021年卒の総合職入社数は、5大商社合計で552名。商品市況急落の「資源ショック」が起きた16年の702名をピークに、2割以上も減少しているのだ。

『週刊東洋経済』5月31日発売号の特集は「商社 大転換」です。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

この理由について各社事情は異なるが、共通項としてあるのは、商社のビジネスの主軸が人手のかかるトレーディングから比較的規模の大きい投資先の事業経営へと移ったことで、営業現場から人員数拡大が求められなくなっていることだ。

「デジタル分野をはじめ高い専門性を持つ人材の現場ニーズが強く、キャリア採用に力を入れている」(住友商事の稲田浩之採用チーム長)という声も挙がる。実際、キャリア採用の5社合計数は、2018年3月期の86名から20年3月期で153人とわずか2年で8割近く増加している。

ただ「世代間のバランスを取るため、一定程度の新卒採用は継続したい」(稲田氏)。2022年卒の総合職採用数は、各社とも昨年と同水準の100~120人を計画(三菱商事と丸紅は計画数非公表)。単純倍率でおおよそ30~60倍と、狭き門での選考になりそうだ。

6月1日にはいよいよ5大商社の面接が解禁される。コロナ禍の異常事態が続く中で、1次、2次面接はオンラインで、最終面接にあたる3次面接は対面を予定している企業が多い(伊藤忠商事は2次面接から対面面接の予定)。5社の採用担当者に、「商社が本当に欲しいのはどういった人材か」、聞いてみた。

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