南海電鉄、ガンダムコラボ列車の劇的効果

「シャア」仕様のラピートはどう受け止められたのか

このコラボ列車は、てっきり広告代理店の持ちこみ企画だと思っていたが、南海の広報担当者によれば、「企画したのは当社のガンダム好きの社員」だという。ラピート20周年企画の際に、ガンダムとは関係なく、色を赤く塗り替えるというアイデアが出た。そこから「赤ならばガンダム」という発想が飛び出した。

もともと、ラピートの先頭形状のデザインは、ガンダムに登場するモビルスーツ(人型兵器)を連想させると、ガンダムファンの間では話題になっていた。ファンなればこその着眼点に違いないが、単に赤く塗り変えるだけだったら、ここまで話題に上ることはなかっただろう。

デザイナーは赤い塗装に何を感じた?

アニメとのコラボ車両といえば、車体の外観や内装にキャラクターのイラストを散りばめるのが一般的。しかし、ラピートの場合は、登場人物やモビルスーツのイラストを貼り付けることはしない。

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本来のラピートは青い塗装が施されている

ガンダムの作中に登場しても違和感がない鉄道車両をイメージしており、単なるPR目的のコラボ車両とは一線を画している。ちなみに、赤への塗装変更は先頭部分のみで、それ以外の部分はラッピングで対応したとのことだ。

では、赤く塗られたこの列車は、ラピートのデザイナーの目にはどう映ったのか。

20年前にラピートをデザインしたのは京都出身の建築家・若林広幸氏。当初、南海からこの話を聞いたとき、若林氏は「長期にわたって赤く塗られるのはイヤだが、イベントで2カ月の期間限定なら、まあいいか」といった気持ちだった。だが、実際に赤く塗られた車両を目の当たりにして、「これもありだな」と思ったという。

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