JR中央線、「グリーン車」連結に向けた現在の変化

23年度末登場、各駅でホームの延伸工事進む

そして今年3月、新型コロナウイルスの影響で深夜利用が激減したのを機に、今後の保守作業時間帯見直しを大きな目的に終電繰り上げが行われた。結果、御茶ノ水発23時以降、快速15本(2本は中央特快)、各駅停車13本となり、計28本。本数上では3本減に留まるが、運転区間の短縮も行われ、終着が1時を回ることがなくなった。

中央線の次なる変貌のグリーン車連結に向けて車両改造中の編成不足を補うための助っ人がもと常磐緩行線用 209 系(写真:仲井裕一)

さて、快速電車へのグリーン車連結は、2015年2月に導入計画が発表された。現状、中央線は首都圏主要5方面の通勤電車の中で唯一、グリーン車の連結がない。そのため現在のE233系10両編成に2両の2階建てグリーン車を組み込んで12両編成とし、中央線快速の全列車、および青梅線直通列車に充当する。発表当初は2020年度実施の予定だったが、東京ー大月間と青梅線立川―青梅間の44駅で必要になるホーム改良工事(延伸)等に思いのほか時間を要することが判明、2023年度末実施に改められ、現在は地上設備と車両の両方で準備工事が進められている。

進むホームの延伸工事 新たな留置線も建設

ホーム延伸は、2両分まるまる40mを延ばすわけではない。今後、ホームドアの設置も進めてゆくが、その際に列車の停止位置を正確に合わせる必要があるため、TASC(定位置停止装置)が導入される。それを先行的に設置することで、余裕距離を削減するためだ。特急停車駅は基本的に工事不要だが、立川では待避線側や青梅線ホームでも実施している。また、まだ存分に新しさを振り撒いている三鷹―立川間の高架駅も、上下ホームで延ばす側が異なっていたりで、せっかくの統一感が早くも崩れている。いずれにしても上家工事まで進んだ駅、土台ができた駅もあれば、分岐器や信号の移設が必要でまずはケーブルの束をまとめた段階で本体工事はまだの駅など、状況はさまざまだ。

当然のこと、工事は車両基地や留置線でも必要であり、住宅が建て込む端部側は延ばせないので、入口側の分岐器を移設して有効長を延ばす。しかし、それにより高尾など現状の留置線の数を維持できない箇所が生じるので、青梅線拝島駅構内に新たな留置線群を作っている。ちなみに青梅線内の駅は延伸部に上家を設けないので進行度が早く、点字ブロックも貼り終えた完成状態の駅もある。

その一方、東青梅―青梅間は単線だが、東青梅駅は踏切の制約から現状の島式2線が維持できないため、単複合流の分岐器を立川方に移設して単線化を図る。それに関連して河辺駅を1線増設して2面3線化する。青梅駅もホームを1面増設して奥多摩方面との接続駅の機能を強化する。

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