1台わずか11席!個室で「安眠できる」夜行バス 「ドリームスリーパー東京大阪号」旅のすすめ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

運賃は7000円から9000円+座席料金1万1000円である。新幹線の指定席を上回ると言えば高く感じるが、かつて東京~大阪間を結んでいた急行「銀河」の運賃+急行料金+寝台料金(B寝台利用1万6070円~A寝台下段利用2万270円)とほぼ同じ価格帯だ。開放型寝台の「銀河」と違い、個室なのだから、妥当な金額と言えよう。

ちなみに、まったく同じ車両を使って大崎・水道橋~福山・広島を結ぶ「ドリームスリーパー」を中国バスが運行している。また、入り口を扉ではなくカーテンで仕切った個室12席の車両によって、東京・新宿~徳島・阿南を結ぶ「マイ・フローラ号」を海部観光が運行している。

さらに、車内の一部に特別料金の個室タイプシートを設けた夜行バスとして、ジェイアールバス関東と西日本ジェイアールバスが東京・新宿~京都・大阪間に共同運行する「ドリームルリエ」と、西日本鉄道が新宿~北九州・福岡間に運行する「はかた号」がある。

土足禁止の最高級バスに乗る

私は2人乗務の運転士に、左側最後部A6席のWEB乗車券を提示した。「エンジンの音が気になるかもしれませんし、窓にこのバスのロゴが入っていて景色が見づらいかもしれません。今日は空いていますので、前のほうに移られませんか?」と気を遣ってくれたが、大丈夫と謝意だけ伝えた。

バス内廊下

毛足の長いカーペットが敷かれた車内は土足禁止である。扉のステップで靴を脱ぎ、用意されたスリッパに履き替える。乗客定員はわずか11人。進行方向に向かって左側に6つ、右側に5つの個室が配置されている。右側中央部の階下に洗浄機能つきのトイレ、最後部中央にはパウダールームが装備されている。

22時50分に静々と発車する。「ご挨拶を兼ねて、おしぼりとミネラルウォーターをお持ちいたします」という案内放送が入る。個室の扉をノックする運転士。ひざをついてそれらを手渡し、装備品の取り扱いや注意事項を伝えたあと、「わからないことはなんなりとおっしゃってください」とつけ加えた。

個室にはあらかじめ歯磨きセット、アイマスク、マスク、耳栓といったアメニティーグッズも用意されていた。

次ページ至れり尽くせりの“安眠サポート”
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事