寂しい最期「ムーンライトながら」役割終え廃止

郷愁を誘う夜行列車、でも乗るかといえば…

運転終了が発表された臨時夜行快速「ムーンライトながら」の行先表示(写真:日和/PIXTA)

人気列車の幕切れはあっけなかった。JR東日本やJR東海が1月22日に発表した春の増発列車に関するプレスリリースには、さまざまな臨時列車の運行のお知らせの下に、こう書かれていた。

「臨時列車の快速『ムーンライトながら』につきましては、お客さまの行動様式の変化により列車の使命が薄れてきたことに加え、使用している車両の老朽化に伴い、運転を終了いたします」(JR東日本プレスリリース)

JR東海のプレスリリースは「臨時の快速」と表現していたが、ほかの文言は同じである。長らく「青春18きっぷ」利用者らに愛用されてきた夜行快速「ムーンライトながら」が、ついに廃止となった。

昨年春がラストランに

「ムーンライトながら」は1996年、それまでの夜行普通列車を引き継ぐ形で登場し、2009年からは春・夏・冬の「青春18きっぷ」シーズンに運転される臨時列車となった。2020年春は運行されたものの、その後夏・冬はコロナ禍により利用動向の見通しが立たないという理由で休止、そしてこの1月、ついに運行を終了する旨の告知がなされた。事実上、昨年3月がラストの運行となった。

過去の例では、夜行列車が臨時化されるとその後1年か2年は繁忙期に運行されるものの、その後は自然消滅するケースが目立った。「ながら」以外の「ムーンライト」の名前を冠する夜行快速も、ひっそりと運行を終えていった。そんな中、「ムーンライトながら」の運転終了をはっきりと告知したこと自体は、評価できる。

各地を走っていた夜行快速「ムーンライト」シリーズの中でも、「ムーンライトながら」は特別な列車である。前身は東京―大垣間の夜行普通列車。急行型電車165系を使用し、「青春18きっぷ」のシーズンには「救済列車」と呼ばれる続行便も運行されたほどだ。定期列車にはグリーン車2両も連結されていた。

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