米で注目、子供のコロナ重症化に変異株が影響 入院件数でも子供は18歳以上ほど減少せず

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新型コロナウイルスの変異株が子供のコロナ感染症(COVID19)重症化につながっているのかどうか、小児科の研究者は調査している。米国の新規感染者は全体的には減少しているが、変異株の広がりで地域によっては感染が拡大している。

米疾病対策センター(CDC)によると、米国では4月上旬までの時点で10代前半までの子供の新規感染者数の割合は65歳以上を逆転し始めた。最新のCDCデータでもこの傾向が続いていることが示唆された。新型コロナによる入院件数でも子供は18歳以上ほど減少していない。

こうした状況を受け研究者らは、変異株が新型コロナ感染に関連する希少な炎症性疾患など新たな形で子供に影響を及ぼしているのではないかと懸念している。CDCが資金拠出する研究を率いるボストン小児病院の救命救急専門医エイドリアン・ランドルフ氏は「大きな懸念は、子供人口全体が保護されないままとなっていることだ」と指摘した。

小児多系統炎症性症候群との関連に注目

CDCによると、小児多系統炎症性症候群(MISーC)と呼ばれる希少疾患の症例数は2月に2000件余りとなり、4月1日までに3000件を超えた。最新の集計は近く公表する予定。

MISーCは新型コロナ感染から約1カ月後に発症することが多い。死亡する場合もあるが、まれだ。CDCによると、心臓や肺、脳、胃腸など多臓器で炎症が起こり得る。症状は腹痛から下痢、目の充血などさまざまだ。CDCによると、大半の患者は1-14歳で、中央値は9歳。

ランドルフ氏によると、新型コロナで重症化する子供は成人と同様に基礎疾患を抱えている場合が多いが、MISーC患者は健康で新型コロナの症状が出ない傾向がある。研究では子供へのワクチン効果も調べる。

原題:Doctors Watch Warily as Severe Covid Infections Target Kids(抜粋)

著者:Anna Edney

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