ドルが今年初めの水準に戻った。
7日発表された4月の米雇用統計が市場予想より悪い内容となり、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は低下。今年に入ってからの上昇基調からは確実な変調が見られ、年初来でほぼ横ばいとなった。同日は単日として5カ月ぶりの大幅な下げとなり、ドルは今や2018年2月以来の安値に向かうリスクがある。
今年初めのドルの一時的な上昇は、米国債利回り低下や米国以外の国・地域の経済に対するセンチメント改善、米金融当局のハト派的な姿勢によって消失しており、今回の雇用統計がドルに追い打ちをかけた。ドル指数は昨年3月に付けた最高値からは約14%下落。JPモルガン・アセット・マネジメントなどは世界経済の回復につれドルがさらに値下がりすると予想する。
ウニクレディトのストラテジスト、ロベルト・ミアリッチ氏は7日付のリポートで「世界の経済情勢やリスク許容度がさらに改善する限り、ドルは安全な逃避先としての魅力が薄れ、一段と下げると予想される」と指摘した。
原題:Dollar Back to Where It Began the Year as Rally Burns Out(抜粋)
著者:Ruth Carson
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