ウォール街の見方も割れる「ドル相場」の行方

成長重視派はドル安、金利着目派はドル高予想

ドルの通貨トレードは年初最も人気を集めたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の影響から世界経済が回復に向かう中で、ドル相場の行方について、ウォール街の金融機関の見方が分かれた。

JPモルガン・アセット・マネジメントとティー・ロウ・プライスは、米経済の例外的な優位が弱まることで、ドルが下落すると予想する。ユーロからブラジル・レアルに至るまで、今年1-3月(第1四半期)に劣勢だった通貨が今月に入り上値を試し、ドルは警戒を要するテクニカルな分岐点に差し掛かりつつある。

フィデリティ・インターナショナルのマルチアセット・ファンドマネジャー、イアン・サムソン氏(香港在勤)は「特異な米金利のアウトパフォーマンスのストーリーが、グローバル経済の循環的な回復と割高なドルのバリュエーションで弱まりつつある。かなりの横風が吹きつけ、幾つかの異なる方向にドルを向かわせようとしている」と指摘した。同氏はドルを対ユーロではロングにしている。

一方、パインブリッジ・インベストメンツはドル高を見込む。同社のポートフォリオマネジャー、オマー・スリム氏(シンガポール在勤)によれば、「インフレがある程度戻れば、米国債利回りはさらに上昇する可能性」がある。同氏は他の国・地域の国債に対する米国債のプレミアム(上乗せ利回り)がドルを支え、「今年は上昇バイアスを維持する」との見解を示した。

原題:Dollar Consensus

Splinters as Investors Clash on U.S. Recovery(抜粋)

著者:Ruth Carson、Livia Yap

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