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喋りたがり屋に必要な「ちゃんと聴く」スキル 「相手の話は面白くない」という決めつけはNG

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  • 三谷 宏治 KIT(金沢工業大学)虎ノ門大学院教授
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「正当な」誘導尋問はいっぱいあります。

一般社会では、ものごとを明確化するとは、たいていの場合、「はい」「いいえ」で答えられる形に落とし込んでいくことでもあります。

そして傾聴において行われているのは、実は誘導尋問そのものなのです。

相手の考えの曖昧さをなくし、自身で納得できる判断を下してもらうために、われわれは相手の言葉を繰り返し、明確化し、要約して尋ねます。

「○○ということなんですね」は、立派な誘導尋問なのです。

「無意識の誤導」に要注意

とはいえ、誘導尋問だから悪い、と言っているのではありません。相手の思考を限定し歪(ゆが)める危険と隣り合わせなので気をつけよう、と言っているだけです。

とくに「要約による確認」のフェーズでは誘導が起こりがちです。自分の言葉で言い換えるからです。そこに相手でなく「自分」が入り込みます。

相手が「今回のクレームの原因の4割は自社にある」「しかし、同じく原因の3割は顧客に、3割はサプライヤーにある」と言っていたとしましょう。結構複雑な状況です。

それなのに、「要は、今回のクレームの最大原因は自社にある、ということですね」と要約したら、それはそうとう歪んだ「確認」となってしまいます。

相手はしかし、「はい」と言い、かつそう思ってしまうかもしれません。

さらに、「最大原因である自社での対応が最も問題だということですね」と要約したら、これは立派な誤導尋問です。

「自社が最大原因」かどうかは、議論の余地のあるところです。顧客がサプライヤーを指定していたのかもしれません。そうしたら「顧客+サプライヤー」は原因の6割です。

なのにこの要約は、「自社が最大原因」だということを前提としたものになってしまっています。やってしまいがちですが、これは論外です。

「○○なんですね」という確認のとき、自分の意見(思い込み)が入り込んでいないか、よくよく気をつけること。無意識の誤導が、せっかくの傾聴を台無しにしてしまいます。

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