マイホーム購入前に売却ばかり考える人の盲点 投資目的ではない住宅購入に必要な考え方
「いいや断じて委ねてなどいない、自分がそうなると確信しているんだ」と思われるかもしれません。しかし、不動産の市場価値は自分の力でどうにかなるものではありませんし、科学的にその推移を予測できるものでもありません。
将来の市場予測によることは、いかに調査し吟味したところで、本質的にはコイントスの裏表で物事を決めているのと大差ないというのがわたしの考え方です。しかし、多くの専門家は「こうなるからこうしろ」と言います。
本当にそうなるかということはさておき、それを言うことそのものが彼らの仕事だからです。予想が外れても責任を取ってくれることはありません。そのため本当に大事なことを決めるときは、こうした言説からは意識的に距離を取って自分の内側の声に耳を傾けることが大事なのです。
理想のマイホームへの道
むろん、少しでも安く買うことで住宅ローンの金額を減らすことができますし、毎月の返済額を抑えることができます。しかし大前提としてその家が生活の場、人生の舞台としてふさわしいかという「使用価値」の水準をクリアした物件であることが前提です。
それは、その家を買う人の価値観やライフステージによって求めるものや考え方はまったく変わってきます。自分たちが求める家に対してブレない軸を持つのです。
- ・その住宅に毎月の返済額を払う価値があるか?=住宅の使用価値
- ・自分たちは毎月の返済額を払い続けられるか?=住む家族の収入
「自分と家族の人生を守ることができる」という意味で理想のマイホームはこの2つの軸が交わるところにあります。住宅の使用価値は自分や家族と向き合う以外に見えてこないものですし、収入は自分のことです。一番重要なことを決めるときに、その理由を外に求めてはいけません。そういう意味で市場価値は外野の声であり、使用価値は内なる声なのです。
- ・市場価値=外野の声
- ・使用価値=内なる声
市場価値にこだわることなく、自分と家族が快適に過ごせると納得できる物件であれば決断することが、理想のマイホームへの道です。
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