中国人が顔データの「無断収集」に激怒するワケ 名物番組では個人情報を巡る企業の不正を暴露

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同じ年には、スマート宅配ロッカーの顔認証システムが、小学生の「顔写真をカメラに映す」実験で突破され、技術の未熟さと情報漏洩リスクが浮き彫りになった。

国としても「個人情報保護法」制定を進めており、昨年10月には草案が公表されたが、国政助言機関である全国政治協商会議(政協)の政協委員で弁護士の皮剣龍氏は今年3月、「顔認証システムは諸刃の剣。ハッカー攻撃などで情報が流出したら、変更ができない個人の『パスワード』が公の場にさらされ、甚大な損害が発生する。技術の濫用も頻発しているのに監督体制が追いついていない」と、顔認証システムのデータ管理専門の法律を整備すべきだと問題提起した。

ルール作りに着手する都市も

315晩会の放送2日後には、IT企業のハブである深圳市が公共スペースのカメラ設置に関するルール作りに着手する方針を表明した。

技術と監督体制が未成熟なまま新技術の応用が広がり、深刻な問題が発生するのは中国のおなじみのパターンではあるが、多少のリスクには目をつぶって「利便性」を選択する中国人も、変更が容易ではない顔情報を取られることには寛容ではいられないようだ。

浦上 早苗 経済ジャーナリスト

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うらがみ さなえ / Sanae Uragami

早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で講師。2016年夏以降東京で、執筆、翻訳、教育など。中国メディアとの関わりが多いので、複数媒体で経済ニュースを翻訳、執筆。法政大学MBA兼任講師(コミュニケーション・マネジメント)。新書に『新型コロナVS中国14億人』(小学館新書)。
Twitter: @sanadi37

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