1800万円級EV「e-tron GT」に見るAUDIの未来像 高級EVが「サステイナブル」を掲げる必要性
e-tron GT独自の装備として、電子的に合成された「e-tronスポーツサウンド」が挙げられる。静粛性の高さが特徴でもあるEVだが、無音での走行は無機質でおもしろみに欠けるといわれることも。
そこでドライブモードに応じて、車内外に走りへの期待感やワクワク感がこみ上がる、エンジン車さながらのデジタルサウンドを発するオプションが設定される。これは、EVの静かすぎる車内に物足りなさを感じるクルマ好きにとって、心をつかむ嬉しい装備ではないだろうか。
また、RS e-tron GTに標準装備される3チャンバー式エアサスペンションやオプションのオールホイールステアリングは、スポーティなドライビングと快適な乗り心地の両立に寄与する。タイヤとホイールは、e-tron GT quattroでは19インチ、RS e-tron GTでは20インチが標準装備で、オプションで21インチまで拡大できる。
「アウディプレセンス セーフティシステム」をはじめとした先進安全装備も、当然のごとく搭載される。アダプティブクルーズコントロール、サイドアシスト、リアクロストラフィックアシスト、ターンアシスト、エマージェンシーアシストなどが含まれ、グランツーリスモとしての長距離移動時の快適性も十分だ。
生産は「可能な限りカーボンニュートラルに近い状態で」
充電には、これまで通り最大200V/8kWのACチャージャーが利用可能で、150kWまでのDCチャージャーにも対応するようになったことが新しい。
購入から最初の1年間は、「Audi e-tron chargeカード」を利用することで、全国2万カ所以上に設置された「e-Mobility Powerネットワーク」の充電器が無料で利用できる。このカードの通常料金は、月額基本料金:5000円、普通充電:無料、急速充電:15円 / 分だ。
生産は、ネッカーズルムのベーリンガーホフ工場で、可能な限りカーボンニュートラルに近い状態で生産されるという。
「R8」と組み立てラインを共有することで、自動化された生産技術を最大限活用しつつも熟練工の職人技を組み合わせ、アウディのクオリティ実現を目指す。
日本での発売は2021年秋以降が予定されており、価格はe-tron GT quattroが1399万円、RS e-tron GTが1799万円(いずれも税込み)。日本仕様の詳細は、国土交通省の認可取得後の発表となる。
サステイナブルとハイテクの融合。この相反するように思える2つの要素を両立することで新たなアウディのアイコンとなったe-tron GT。日本のユーザーは、この高級EVグランツーリスモをいったいどのように受け入れるのだろうか。
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