「貯金が増えない人」に決定的に欠けている視点 日常生活での「お金の流れ」が見えていない
坂本:ふたつの銀行から毎月ばらばらに引き落としているんですね。いちいちお金を動かすのが面倒ではありませんか?
相談者:そうなんです。少し多めに入金しておければいいのだけれど、ギリギリなので毎月ATMで出してはATMで入金しています。
坂本:引き落としはすべて給与振り込み銀行に変更しましょう。収入が入る口座と生活費を落とす口座は同じほうがお金を動かす手間が省けてラクですよね。そのうえ、1カ月の収支も一目瞭然です。
自動積立定期預金もここから引き落とすので(ネット銀行への自動入金もこの口座から)、毎月の手取り収入がいくらで、そこからいくら積み立て、使ったお金(引き落とされた支出)がいくらで、残ったお金がいくらかもわかります。
相談者:クレジットカードは、生活費用と特別支出用を使い分けることになりましたが、両方とも?
坂本:そうです。支出はすべて給与振込の銀行から出します。
使わない銀行口座は解約
相談者:今さら変えるのは面倒……、だけど気合を入れて変更すれば、毎月お金を移す作業はなくなるし、確かにお金の流れがスッキリしてわかりやすくなりますね。じゃあ、残りのふたつの銀行はどうすればいいですか?
坂本:どちらかを解約しましょう。使わない銀行口座は、すみやかに解約するのが鉄則です。ずっと出し入れがない預金は、一定の期間が過ぎると休眠預金になるからです。いったん休眠預金になっても、本人確認書類などをそろえて手続きすれば、口座のお金を引き出して解約することはできますが、そんな面倒なことたぶんしませんよね。
それなら使わなくなった段階でさっさと解約するほうが簡単で、すっきりします。口座に残っているお金も失くさずにすみます。それぞれの銀行のサイトを見て、利用できる商品やサービスを比べ、どちらを残すか決めてください。残したほうの銀行は急な支出に備える予備費を入れておいたり、生活費用の銀行口座とは分けてお金を増やしたりするために使います。
上手に活用できそうなら、積立定期預金ができるネット銀行に口座を開いて、もう1つの銀行として使ってもいいですね。銀行口座は使い方別に2つ、多くても3つあれば、普通の収入で普通に生活するには十分です。こうしてお金の流れを整え、お金の流れが見えやくなっていれば、使いすぎたり、お金が足りなくなってせっかく積立てた分を取り崩さずにすみます。
今後はラクになってなまけるためにも、銀行口座の整理を、一回、頑張ってください。
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