山田邦子さん語る「バッシングと向き合うコツ」 還暦越えYouTubeに挑む彼女の「生き抜く秘密」

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つらいとき、うまくいかないときや悩んだときにどうするかをいろんな人に聞くのがマイブームになった時期があります。ここで少しご紹介します。

ユーミンこと、松任谷由実さんは、こんなことを話してくれました。

「始まりは小さな車輪だったから、自分が頑張ればコロコロ回ってよく進んだものだった。でもだんだんやることが大きくなってきて、スタッフも大勢になると、歯車が大きくなって溝1つひとつも大きい。なかなか最初の頃のようには回ってくれない。でもそれがヨイショと1ミリでも回ると嬉しくなる」

「歌を作ろうとしてもうまくいかなくて、暗闇に閉じ込められたようになってしまうこともある。けれど一筋の光が見えて、『そうだこれだ!』と何か浮かんだときのあの気持ちよさ。そこからスーッと上がっていくのは、もう何度も経験している。だから落ちていくときから、もうそのことが楽しみになっている。絶対に上がるとわかっているから。その振り幅がすごくなるほど、エクスタシーがすごいのよ」

これを聞いて、やっぱりユーミンはすごいなと思いましたね。

また、倍賞千恵子さんから教わったことは、今も相談に来る後輩にそのまま伝えています。

「いろんな役が来るからさ、撮影の期間はいろんな精神状態にもなるけど、夜は寝る。とりあえず寝れば治る。次の朝までそれを覚えてたら、朝、その続きを考えればいい。寝て忘れちゃったらそれまでのことなんだから」

私はそれまで、次の朝が早くて寝なきゃいけないのに、悶々とごちゃごちゃ考えて、結局寝不足で現場に行くこともありました。最近は、後輩たちが「今後どうしたらいいか」とか、「マネージャーともめている」とか、こんな私にも相談に来ます。そんなときは千恵子さんのマネをして「とにかく夜は寝る。で、朝考える」と言っています。

還暦を迎えて新しい目標もできた

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60歳になったらもうおばあさんかなと思ってたら、そうでもないですね。感覚もまだ若い先輩たちが50年60年とおやりになっているので、まだまだ途中ですし。

コシノジュンコさんは、今でもハイヒールで走ってきます。何を食べているんだろう? 年齢のことを言ったら怒られますけど、プラス20です。先生って言っても怒っちゃうので、ジュンコさんとかジュンコちゃん。お孫さんもジュンコと呼んでいます。そういう感覚っていいですね。

私自身ずっとピン芸で来て、人に会うのは面倒くさいなと思っていた時期がありました。でも今はとにかく人に会うようにしています。40年間バラエティをやってきて、また原点に戻ったようなところがありますが、スタートしたときよりも人脈ができたし、経験もある。大きくなって戻ってきました。

人を励ますのがうまい、人を売り込むのもうまい。自分で動ける。顔が広い。結構面倒くさいことも好き。まだちょっとかわいい。そして何よりも生き抜く力がある。やりたくてうずうずしている人がいっぱいいます。その人たちが新しい機会を見つければ、私にも花が咲きます。これ、やっていることはもう芸能事務所ですね。そんな新しい挑戦も始めている今日この頃です。

山田 邦子 タレント

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やまだ くにこ / Kuniko Yamada

1960年、東京生まれ。80年芸能活動開始。81年デビュー曲『邦子のかわい子ぶりっ子バスガイド篇』で有線大賞新人賞受賞。『オレたちひょうきん族』『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』などで人気になり、多数の冠番組を持つ。88~95年 NHK好きなタレント調査で1位。2007年、乳がんに罹患(りかん)し、その体験から08年にがんに対する知識と理解を呼びかけるチャリティー団体「スター混声合唱団」を設立。団長を務め全国各地にて活躍中。同年、厚生労働省「がんに関する普及啓発懇談会」メンバーとなり、「乳がん検診の大切さ」について体験談とともに全国で講演中。2020年、YouTube「山田邦子 クニチャンネル」開設。

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