コロナで激変する就活「ホワイト企業」の新序列 1位、2位は外資系IT企業、日本企業は?

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さて、このようなホワイト企業に入ることができればいいのだが、こういう企業は当然、競争率が高い。ホワイトアカデミーは就活生への就活指導もしているが、その点、どのようにアドバイスするのだろう。

「それはずばり“隠れホワイト企業”を同時に狙わせるんです」

ここまで名前をあげたような企業は広く知られている。だから就活生が集まりやすく、競争率も高くなって、なかなか入れない。だが、トップ100にランクインしている企業でも、それほど一般の人に名前が知られていなくて、狙い目の会社があるのだという。

こういった“隠れホワイト企業”の内定を獲得しながら、本命の一流と呼ばれるホワイト企業にも挑戦していくのが、ホワイトアカデミー流の就活戦略なのだという。

例えば、62位にランクインしている井上特殊鋼という大阪の会社。私は大阪に住んでいるが知らなかったし、初めて目にする人も多いのではないか。この会社は特殊な鋼材を専門に扱う商社で、取引先はすべてメーカー。普通の消費者を相手に商売することはない。

こういう会社はBtoBと呼ばれる。BはBusiness。つまり企業が企業に商品(サービス含む)を提供するビジネスモデルだ。消費者(Consumer)を相手にするBtoCのように個々の消費者に対応する必要が比較的少なく、CMなどの広告宣伝費を大量に投下する必要がないため利益が出やすい。

加えて、大口の取引先に安定して商品を供給することができるので、勤務形態も急な変動が起こりにくく、残業なども発生しにくい。だから「ホワイト企業」の条件を満たすのだが、社名がそれほど知られていないから就活生にとって狙い目というわけだ。本社は大阪だが、東京をはじめ全国に支店や営業所を構えているため勤務地も幅広い。

大手企業のグループ会社も狙い目

このほかにも、ホワイト企業にランクインしている大手企業のグループ会社は狙い目とのこと。そこもランクインしている大手企業と同様にホワイト企業であることが多く、その割に大手よりは入りやすいからだという。

では、私が長年所属してきたマスコミ業界はどうだろう。竹内さんは苦笑しながら答えた。

「マスメディアは残業が多いですからね。どうしてもホワイト企業のランキングからは外れますね」

実際、今年のトップ100の中に入っているマスコミ企業は日本テレビ放送網(86位)だけ。コロナでスポンサーが減ったことも打撃だったようだ。

一方で、ネットメディアやネット広告の会社は伸びている。35位にはVOYAGE GROUPというネット広告の会社がランクインしている。これも今の時代のトレンドだろう。

ホワイト企業ランキングを眺めて感じるのは、就活は世の趨勢を反映するということ。採用する企業側も大きな変化が求められそうだ。

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