90年代スポーツカーが価格急騰でも狙い目な訳 懐かしのネオクラシックに乗る最後のチャンス
いわゆるプレミア価格で売買される絶版国産車はこれまでにも存在していたが、その中心となっていたのは、1960年代後半~1970年代前半に生産されたクラシックカーたち。代表格といえるのが、ハコスカの愛称で知られる「日産スカイラインGT-R」(1970~1972年)だ。
レースでの勝利を目指してC10型スカイラインのボディにレーシングカー譲りの2000cc直列6気筒DOHCのS20エンジンを搭載したモデルで生産台数は約2000台。その後継モデルとなる“ケンメリGT-R(1973年)”は、市販台数わずか195台という稀少モデルだが、今やハコスカGT-Rで3000万円オーバー、ケンメリGT-Rでは4000万円オーバーも当たり前。GT-Rの価格に吊られて、通常モデルでも1000万円オーバーがザラという状況になっている。
このほかにも日産ではS30系初代フェアレディZ(1969~1978年)も高い人気を誇る車種で、スカイラインGT-Rと同様のS20エンジンを搭載した生産台数約400台の稀少車Z432がオークションで8050万円の落札価格となったほか、通常モデルでも1000万円前後の相場となっているようだ。
60〜70年代に生まれた名車の価値は高い水準を維持
その他のメーカーをみてみると、この年代の国産絶版車のなかでも横綱格の存在といえるのがトヨタ2000GT(1967~1970年)。トヨタのイメージリーダーカーとして世界に通用するスポーツカーを目指して開発されたモデルで、生産台数337台の希少性と相まって1億円を超える価格での取引も記録。
ホンダ車では2シーターFRスポーツカーのSシリーズ(1963~1970年)、マツダでは代名詞のロータリーエンジンを搭載した初代コスモスポーツ(1967~1972年)やレースでハコスカGT-Rの連勝を止めた初代サバンナGT(1972~1978年)も、この年代を語るうえでは外せないモデルといえるだろう。
各自動車メーカーがパワー競争にしのぎを削り生まれてきたのがこれらのスポーツモデルであったが、その後は大気汚染対策としての排出ガス規制強化とオイルショックにより姿を消すこととなった。
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