日本企業がGAFAよりリシュモンに学ぶべき理由

コロナ禍でも売れ続けるブランドの強さの秘密

リシュモングループの会長、ヨハン・ルパートも、職人技術や価値が長く続く商品の価値と重要性を熱く語り、その思いを自社戦略にも反映させている。その姿や信念はまるで日本の町工場の熱い親方を思い起こさせる。

ルパート会長のアフターコロナ観

同氏は、リシュモンの2020年3月通期の決算発表会において、コロナ禍における消費傾向について、下記のように述べている。

「外出制限中は食器類など家で過ごす時間をより楽しくするためのものがよく売れた。今後もその傾向は続くと思う。これみよがしに富をひけらかすような行為は品がないと眉をひそめられるようになる一方で、職人技が光る、高品質だが控えめな住まいの商品の需要が高まるのではないか」「社会の分断が進んだ結果、富をひけらかすことは今後さらにひんしゅくを買うと思う」

そして、自社傘下にあるカルティエやヴァン クリーフ&アーペルなどのブランドが持つデザイン性の高さやクラフツマンシップが顧客から評価され、高価でも納得して購入されるとの見通しを述べている。彼らの、派手なマーケティング戦略によるブランド価値創出よりも、地道で堅実な「中身の充実」を実行する姿は、日本企業に似ていると言えないだろうか。

こだわりの高品質なものや技術を創出してきた日本企業は、性質が似ていてやり方がうまいヨーロッパのラグジュアリーブランドを多く傘下に持つ「リシュモン」から学んで価値を高め、世界に羽ばたく余地が大いにある。

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