ハリウッドで横行する賞をめぐる「接待」の実態

ゴールデングローブ賞の裏側にある癒着の構造

ゴールデングローブ賞を主催するハリウッド外国人映画記者協会を訴えているノルウェー人ジャーナリストのフラア(写真:Rozette Rago/The New York Times)

ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)はジャーナリズムという意味では必ずしも生産的でないとの評判がもっぱらだ。だが、ゴールデングローブ賞を主催する同協会は「業界」に対して大きな影響力を持っている。87人の会員からの"ひいき”を得ようと、ハリウッドでは今日もご機嫌取りが繰り広げられている。

芸能界のスターはHFPAの会員に手書きのホリデーカードを送り、スタジオは5つ星ホテルでの宿泊を提供する。シャンパン、高級ワイン、署名入りアート、カシミアの毛布、スリッパ、レコードプレーヤー、ケーキ、ヘッドフォン、スピーカーなどが玄関先に届けられたと、贈り物を受け取った人々は証言する。

贈り主はスタジオ、制作会社、マーケティングの戦略家、広報担当者とさまざまだが、目的はただ1つ。会員が握っている票である。ゴールデングローブ賞にノミネートされ、さらに賞を勝ち取ることができれば、キャリアと興行収入に弾みがつき、アカデミー賞への足がかりともなる。

笑うに笑えない司会者の爆弾ジョーク

華やかで陽気なゴールデングローブ賞の授賞式は、番組としてグラミー賞や堅苦しい印象のあるアカデミー賞に続く高い視聴率を誇っている。

エンターテインメント業界で同賞が占めるポジションは独特だ。「アカデミー賞がケイト・ミドルトン(キャサリン妃)なら、ゴールデングローブ賞はキム・カーダシアンだ」。

ゴールデングローブ賞の授賞式で何度も司会者を務めてきた毒舌コメディアンのリッキー・ジャーヴェイスは2012年の授賞式で、こんな例え話を持ち出している。「ちょっぴり騒々しくて、ちょっぴりくだらない。それに、ちょっぴり酒が回っている。買収されやすい、ってうわさもあるな。ま、真相は藪の中ということで」。

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