松本人志「ドキュメンタル」最新作は見るべきか

「M-1」「キングオブコント」を上回る優勝賞金額

ベテランから第7世代まで、個性豊かな10人の出場芸人。「幻のシーズン8」で優勝賞金1000万円を没収された、とろサーモン久保田(写真上段右から2番目)が参戦する注目の最新シーズンとなる(写真:(C)2018 YD Creation)

その人物とは炎上騒動で何かと目立ち、天才肌芸人として知られる久保田かずのぶ(とろサーモン)。お蔵入り回でチャンピオンの称号が見送られ、優勝賞金1000万円を没収された久保田が「やられたら、やり返す、倍返し」に挑む回にもなります。というのも、シーズン9の優勝賞金はキャリーオーバー額を上乗せした、シリーズ史上最高額となる2000万円が設定されているからです。この額は「M-1」や「キングオブコント」の優勝賞金を上回るもので、久保田をはじめ、参戦者のこれまでにないほどの本気度が画面上から伝わってきます。

メンバーは計10人。初のコンビ参戦となる霜降り明星の粗品とせいや、過去優勝者のゆりやんレトリィバァ、そして初参戦する椿鬼奴、サンシャイン池崎、長田庄平(チョコレートプラネット)、あばれる君が並び、さらに千原ジュニア(千原兄弟)と後藤輝基(フットボールアワー)の常連組も加わります。ベテランから第7世代までそろう組み合わせです。

注目は霜降り明星「せいや」と椿鬼奴

見逃せないもう1つの理由には、原点回帰の回であることが挙げられます。筋書きのないお笑いのリアリティショーとして新たなスタイルを築きあげてきた番組も5年目に入る節目を迎えています。固定ファンから熱く支持されてはいるものの、裸芸が多発し、笑いあいの手法がマンネリ気味にもなっていたことは否めません。

地上波と差別化した笑いであることそのものも、新鮮味がなくなれば、売りにはなりません。番組の肝はその場の空気感から発せられた思わぬ言動に対して「笑いを堪える」姿を楽しむことと、それに加えて、芸人魂をかけた対決であることの2つに集約されます。つまり、番組最大の面白みは緊張感が大前提にあるはずです。マンネリを払拭させる緊張感が求められるなか、シーズン9にはそれが戻っています。

その背景には、笑い攻めの手法は「底なし」だと思われていた『ドキュメンタル』でも「底があった」ことが示された「幻のシーズン8」の存在がやはり大きいように見えます。

Amazon本社が正式なシーズン回として認めなかった理由は「収録した内容は“とろサーモン久保田”を中心に家族に楽しめるようなモノではありませんでした」と番組内で伝えられています。真相はさておき、これに対して、番組ファンからは「そもそも家族向けの番組ではない」などの反論がAmazonカスタマレビューに寄せられ、幻回を再編集した特別版には「久保田さんを見直した」「シーズン8の100倍面白かった」などの感想が連なっています。

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