3月ダイヤ改正、引退が残念な鉄道車両列伝 見納め、国鉄形の車両がたくさん姿を消す
また、413系の中には急行形電車に運転台を取り付けて使用している車両があり、クハ455形700番代という急行形電車時代の形式で使用されている。413系は扉が車体中央に寄っているが、クハ455形700番代は扉の位置が端に寄っていて、急行形電車の特徴を残している。
JR西日本の413系も415系800番代とともに引退予定だが、あいの風とやま鉄道では413系が引き続き使用される。あいの風とやま鉄道が北陸本線の富山県エリアを引き継いで2015年に開業した際、JR西日本から譲り受けた車両だが、あいの風とやま鉄道では413系の一部車両を改造し、「とやま絵巻」や「一万三千尺物語」という観光列車として運転している。
紀伊半島を走る「きのくに線」(紀勢本線)では、紀伊田辺―新宮間で使用されてきた105系が引退し、新形車両の227系1000番代に置き換えられる。227系1000番代は現在、和歌山線・桜井線と、きのくに線の和歌山方を走っているが、車両を追加投入して走行エリアが拡大される。
105系は1981年に登場したローカル線向けの電車で、当初は片側3扉の新車が作られたが、1984年に奈良線・和歌山線(五条―和歌山間)が電化開業した際、首都圏で使用されていた103系を改造したグループが登場し、こちらは片側4扉となっている。
きのくに線から引退する105系は3扉のグループが大半だが、4扉のグループも2編成だけ残っていた。この2編成はいずれも常磐緩行線で使われていた103系1000番代を改造したもので、現在の東京メトロ千代田線も走行、103系の時代から先頭車だったクハ105形もあったのだが、こちらはダイヤ改正を前にして引退した。
きのくに線の105系が引退すると、オーシャングリーンに塗られた車両や4扉のグループが消滅する。だが、105系が登場した時から走っている宇部・小野田線や福塩線では、濃黄色に塗られた3扉のグループが引き続き使用される。
上越新幹線・大村線にも引退車両が
このほか、上越新幹線・大村線ではダイヤ改正後に引退予定の車両がある。
1つはJR九州の大村線を走るキハ66・67形で、後継のディーゼルエレクトリック(ハイブリッド)車両のYC1系に置き換えられて引退する見込みだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら