車両価格としては、200万円少々と、クルマの完成度から考えると非常にリーズナブルな印象のある新型ノート。しかし、メーカーオプションで欲しい装備をプラスしようとするとその印象は一変してしまう。おそらく多くのユーザーの関心が高いであろう「プロパイロット」はより進化を果たし、ナビゲーションの情報を基にあらかじめカーブやジャンクションの大きさを把握して、車速をコントロールしてくれる「ナビリンク機能付」となった。
しかし、その結果としてプロパイロットを選ぶためには、通信機能を備えたNissanConnectナビゲーションシステムと同時装着がマストとなってしまったのだ。さらに、ここにインテリジェントアラウンドビューモニター&ルームミラー、BSW、インテリジェントBSI、RCTAもセットオプションとなって、その総額は42万200円とプロパイロットの機能を求めるのであれば、車両本体価格の1/5近くのエクストラコストを支払うことになってしまうのである。
また、先代では上級グレードには標準装備となっていたLEDヘッドライトもオプションとなっており、「F」で7万7000円、「S」と「X」ではLEDフォグランプもセットとなって9万9000円となっている。さらに先代型では、上級グレードで標準装備となっていたアルミホイールもオプションとなっており、「X」に設定されている16インチのアルミホイールを選ぼうとすると、本革シートやリアセンターアームレスト、ピアノブラック調の加飾とセットとなる33万5500円のオプションを選ぶしか方法がない。
となると、一気に200万円台後半から組み合わせによっては300万円オーバーという価格になってしまう。こうなると、同社のクロスオーバーSUVであるキックスやトヨタ RAV4、マツダ CX-5といった車格が上の車両に近い価格帯となってしまうのだ。
実質は乗り出し300万円前後、じっくり検討するのも手
先進装備を装着するのに価格が上昇してしまうのはやむをえないことではあるが、多くのユーザーが関心を持つ部分でもあるだけに、もう少し機能を集約して価格を下げたり、不要なセットオプションを廃したりしていただきたいというのが偽らざる感想である。
また、新型ノートには、すでにアナウンス済の4WDモデルのほか、3ナンバー幅のボディを持った上級車種や、先代でも人気を博したスポーティーなNISMOの登場も噂されているため、今、慌てて購入するのではなく、じっくり腰を据えて検討したほうがいいモデルと言えるかもしれない。
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