相手を否定しない人の話し方が自分にも良い訳 自己肯定感が爆上がりする「全肯定」というコツ

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先日、こんな相談を受けました。

「知り合いに住んでいるところを聞いたら、『そういうことを聞かれて嫌な気持ちになる人もいるんだから、安易に聞いちゃダメだよ』と言われました。それ以来、誰にも住んでいるところを聞けなくなってしまいました」

人によって感じ方はそれぞれですから、相手の言い分にも一理あるでしょう。見方を変えれば、「プライベートの境界線は人によって違うから、何を言うにも慎重に」と、苦言を呈してくれたとも取れます。

しかし、一方で、私はこうも思うのです。今まで、おそらく何百人と出会ってきた中で、たった1人から言われたことを気にして萎縮してしまうなんて、もったいないな、と。

ひょっとすると、あなたも一度や二度の言葉の行き違いや感覚のズレによって傷つき、自信を失い、それが元で話すことへの苦手意識が芽生えてしまったのではないでしょうか。

ここで、私は断言します。

一度や二度の注意や失敗くらいで、会話を怖がる必要はまったくないのです。「あ、この人はこういう話題は嫌な人なんだな」と受け止め、その人に同じ質問をしなければいいだけの話なのです。

では、過去の苦い経験で失ってしまった自己肯定感を取り戻すには、どうしたらいいのでしょうか。

話している相手を否定しない

話すことを通じて失った自己肯定感は、やはり話すことを通じて取り戻すのがいちばんです。そこでキーワードになるのが、

「全肯定」

です。

『人は話し方が9割』(すばる舎)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

「話している相手を決して否定しない、そしてあなた自身も否定させない」

ということです。

つまり、相手との間に「否定のない空間」を作るのです。

人は、自分を肯定してくれる人を肯定するようにできています。そこであなたが相手を否定しなければ、相手もあなたを否定しなくなっていきます。

「相互全肯定」の状態です。

その体験の中で、自然と自己否定感が薄れ、自己肯定感が高まっていくのです。相手を肯定すると同時に、あなた自身が「否定のない空間」に身を置くことが大切なのです。

永松 茂久 人財育成JAPAN代表取締役

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ながまつ しげひさ / Shigehisa Nagamatsu

大分県中津市生まれ。講演の累積動員数は延べ60万人にのぼる。3坪のたこ焼き屋からスタートし、現在は作家として活躍。自身の執筆だけではなく、次世代の著者育成、出版コンサルティング、経営コンサルティング、出版支援オフィス、講演、セミナーなど、数々の事業を展開する実業家でもある。『人は話し方が9割』『人は聞き方が9割』『リーダーは話し方が9割』『喜ばれる人になりなさい』(すばる舎)など著書多数。

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