再婚後も「元夫と近居」ある女性が幸福なワケ 元夫宅で子どもを寝かしつけてから自宅に帰る

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そして病気が改善してきても、なかなか子育てに参加してくれる様子もなく、そのうちに奈美さんは、「女性としても見られていない」という思いが強くなっていったと言います。

性格も真逆、意見も真逆、すべてが対立してしまうという関係が続いたとき、先々のお互いの幸せ、そして子どもの幸せを考えたときに離婚したほうがよいと決断。

奈美さんは、「お互いにきちんとルールを決めて、まずは子どもの幸せを第一に、お互いの幸せの形を築いていこう」と話し合いを何度も重ね、6年間の結婚生活に終止符を打つことにしました。

離婚は決して悪いことではないのですが、お子さんのいるお宅においてはやはり特別なことですので、離婚の話し合いを重ねる際に奈美さんがお子さんにどのようにお話をしたのか尋ねてみました。

「子どもに確認したことは、“パパとママと、長い旅をするならどっちとしたい?”というたった一言だけなんです。どこかで“ママ”という答えを期待していた自分がいたのですが、子どもは“どっちも”と答えました。これを聞いたときに、“元夫とは一緒にいないといけない”と思いましたね」

奈美さんは続けて、

「うちの子はとても勘がよく、夫婦げんかの際もいつも間を取りもってくれるような子ですから、“ママはパパと夫婦ではなくなるけれど、あなたにとってのパパとママとはずっと仲良しのままだよ。あなたのことも、ママとパパは2人とも好きのままだし、ちゃんとママもパパもあなたとこれまでどおり一緒にいるからね”と何度も言い聞かせました。

そしたら子どもも、なんとなく状況がわかったようで、“うん! わかった!”と明るく返事をくれました」

元夫の意見を尊重しながら公正証書を作成

奈美さんは離婚するにあたって、今後のルールをきちんと決めて公正証書を作成することにしました。

内容は多岐にわたりますが、まずは、奈美さんからの離婚申し立てに対し、「親権は自分じゃないと離婚しない」という夫の意見を尊重。

そのほか、子どもの幸せを第一に考えるという内容を中心に、

・子どもはいつでも両者に会えるようにすること
・勝手に住居を変えないこと
・家事育児は必ず平等にポイント制にすること
・夫に対してはまた体調を崩して寝込んで仕事や育児に響かないように健康管理を第一行い、生活、家事を管理すること
・奈美さんの会社の仕事をこれまでどおりきちんと行うことを約束する

など、きちんと証書を交わし、お互いのルールとしました。

これには奈美さんも、「まだうつが完治していたわけでない中でしたが、しっかり話し合いに向き合ってくれた元夫には感謝しています」と話していました。

次ページ自宅と元自宅との「二重生活」
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事