EXILE HIROが有料生配信ライブに見出した活路

プロダンス、世界への挑戦、仲間、そして未来

――ただ、ダンスで食べていくのはまだまだ大変です。

ダンサーと一口に言っても働き方はさまざまです。アーティストのバックダンサーや、振付師、インストラクターは一般的ですが、最近はEXILEのように「パフォーマー」と名乗ってアーティスト活動をしているダンサーも増えてきました。

そして今回、新たに1月10日に開幕した世界初のプロダンスリーグ「D.LEAGUE」(ディーリーグ)は「これからの若者がダンス競技で生計を立て、ダンスで親孝行できる場所を」という思いで作られました。

仕掛け人はこれまでさまざまなダンスイベントを主催し、ダンス界の活性化を図ってきたDリーグ代表の神田勘太朗くん。彼はLDHのメンバーでもあるので、僕らはよく夢を語り合ったりするのですが、「かつてJリーグができて日本サッカー界が発展したように、日本のダンス界もDリーグを契機に発展普及を目指したいね」とずっと話していて、ダンスが大好きな子どもたちの生き方の選択肢が1つ増えることになることが目標でもあります。

――そうしたいい流れの逆風となるのがコロナ危機です。現状をどう受け止めていらっしゃいますか。

LDHのエンタメは、興行を中心に組み立ててきましたので、このコロナ禍でかなり厳しい状況にあります。コロナ以前から、2020年は「ターニングポイントの年」と決めていましたし、6年に1度の「PERFECT YEAR」を控えLDHグループの総力をあげて準備を進めていたので、新型コロナの影響で発表されている公演だけでも168公演を中止することとなり、ファンの皆さんをはじめ、ライブなどに携わってくれるはずだったスタッフの皆さんには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

有料生配信ライブという新しいエンタメ

――「延べ10万人の雇用」とは裏方さんやご家族の生活もかかっているということですよね。

どの業界もコロナ禍で思いどおりにはいきませんが、LDHの活動を通してまずは関係者の方々が最低限の生活ができるように動いていきたいなと。感染対策を徹底したうえで、可能な限り仕事を回していくことが重要だと考えています。

新型コロナウイルスが国内で話題になったのは、昨年の1月ごろでした。LDHは2月中にライブ中止を決断し、3月には医療者の方々と「LDH新型コロナウイルス感染症対策専門家チーム」を編成し、危機対応に入りました。

僕らとしては、次にライブが再開できるのは夏とみていたのですが、感染対策チームの先生は「夏などまず無理です」とおっしゃっていて。そこで年内のライブはすべて中止にする決断を下し、この間を生き抜く新しいエンタメを生む方向に舵を切りました。

正直、鬱憤がたまる一方ですが、「ピンチはチャンス」でもあります。LDHはこれまでもさまざまな壁にぶつかってきましたが、メンバー、スタッフと知恵を出し合いなんとか乗り越えてきました。

そんな僕らの強みはなんなのか……、自然に原点回帰できましたし、チームが今まで以上に結束したように思います。

僕らはこの状況下でも、「誰も見たことがない新しいエンタメ」をファンの方々に届けたかったですし、喜んでもらいたいと思い生まれたのが、7月にスタートした有料生配信ライブ「LIVE×ONLINE(ライブオンライン)」です。

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