コロナ禍が終われば株価が上がるとは限らない

必ず「バブルの清算」が始まるときがやって来る

1月20日に就任のバイデン大統領は、すでに2度目のワクチン公開接種(写真:ロイター/アフロ)

新型コロナのワクチン接種が効いてくれば、いったい経済はどうなるのか、そして市場はどのような反応を見せるようになるのか。少し先の話かもしれないが、今のうちからしっかりとシナリオを組み立てておきたい。

もし景気が急速に回復したらどうなるのか?

アメリカでは昨年末から本格的にワクチンの接種が始まっている。行き渡ってくれば、どこまで効くのかという問題は残るが、経済活動は活発になり、急速な景気回復に向かうだろう。

新型コロナウィルスに感染する恐れがなくなれば、人々は外食や街でのショッピングを楽しみ、劇場や映画館に足を運び、海外旅行も以前のように楽しむようになる。やれロックダウン(都市封鎖)だ、自主隔離だと「抑圧」されていた反動が出て、そうした需要が爆発的に増える可能性も十分高そうだ。

現在、追加的個人直接給付金2000ドルや失業保険の上乗せの延長などが検討されているが、ワクチンが効き始めれば、それらとは比べ物にならないほどの大きな効果を生む。しばらくは街中がお祭り騒ぎという状態が続いても、何ら不思議ではない。

では、もしそうした状況が到来しそうになったら、マーケットはどのような動きを見せるのだろうか。これに関しては、比較的単純に考えてよいと思われる。つまり、これまでコロナ感染によって痛めつけられていた市場が息を吹き返し、逆にコロナ禍で恩恵を受けていた市場に、逆風が吹くようになるというわけだ。

コロナに痛めつけられてきた市場の代表格といえば、やはり原油市場だ。世界一の消費国であるアメリカでは、昨年春にロックダウンが始まった際、需要がそれまでの半分程度まで落ち込んだ。

その後需要は徐々に回復、足元では平年を10%強下回る程度の水準で推移している。それでも、航空燃料需要はいまだに通常の半分程度に抑えられたままとなっている。ワクチン接種によって人々が安心して移動するようになってくれば、航空機の利用も一気に回復しそうだ。今はとても現実になるとは思えないが、これまで旅行にもいけず、人々の間にストレスが溜まっていた分の反動を考えれば、こうした需要がコロナ以前を大幅に上回るまでに膨れ上がる可能性も大きい。

次ページ今後、原油は1バレル=60~70ドル台になる可能性
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