“優良企業”アップルが挑む3度目の「i革命」

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小


 セグメント構成が大きく変わる中で、米国外での売り上げ規模も拡大している。アップルはグローバル企業でありながら、長らく売り上げの過半を母国である北米地域に依存してきたが、iPod、iPhoneが欧州でもヒット。現在では海外売り上げが全体の半分以上を占めるようになった。

この勢いに乗って、アップルは中国市場での販売強化も進める計画だ。株主総会でジョブズ氏は「今後2年で中国のアップルストア(直営店)を25店に増やす」と表明した。現在は北京に1店あるだけ。25店となれば、直営店数としては、現在の英国の店舗数26に匹敵する規模だ。

同じ製品で止まれば高成長は終わる

成長持続のカギ。それは地理的な広がりと同時に、iPod、iPhoneに続く三つ目のi革命「iPad」だ。

iPhoneはすでに世界94の国や地域へ展開している。グーグルのOS「アンドロイド」やマイクロソフトの「ウィンドウズフォン7」を搭載した多機能端末もある中で、独り勝ちは限界だ。果敢に新しい製品カテゴリを切り開かなければ、成長は停滞してしまう。

iPadはまだ発売もされていない段階。しかし、ジョブズ氏が「最も進んだテクノロジーを使うことで、魔法のように革新的な体験をもたらすデバイスだ」「新しいデバイスカテゴリーを創造し、定義する」と話すと、不思議と成功が約束されているかのような錯覚に陥る。が、ジョブズ氏復帰後の最近のアップルも、必ずしも全戦全勝というわけではない。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事