隠れ「高学歴芸人」がどんどん増えていく"必然" 「おいでやすこが」のこがけんは慶應ボーイ

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漫才やコントなどのネタを作るにも、

瞬発力ではなく、継続して笑いを生まなければならない。さらに、フリとオチを作るという構成力も必要。M-1優勝者の学歴を見ても、『銀シャリ』の橋本直さんや『笑い飯』の哲夫さんはともに関西学院大卒です。ある程度の地頭というか、考えられる力がないとダメなんでしょう

学生芸人の増加が高学歴化の要因の1つだ、というのはお笑い評論家のラリー遠田さん。

大学にお笑いサークルがあって芸人のような活動をしている学生が増えています。サークル同士でライブを開催したり学生芸人だけがエントリーできるお笑いコンテストを主催しています」(ラリー遠田さん、以下同)

早稲田、慶應、上智、同志社など比較的、偏差値が高いマンモス校は学生の数が多いため、自ずとサークル活動も盛んだという。

女性芸人も意外といる高学歴

上智はラランド、早稲田はにゃんこスターのアンゴラ村長など、お笑いサークルからプロになった芸人は年々増えています

お笑いサークルからプロになったにゃんこスターのアンゴラ村長(写真:週刊女性PRIME)

ここ数年、タレント番組出演数ランキングで常に上位にいる大久保佳代子も、お笑いサークル出身。前出の成田さんは、

エロネタで笑いを取る大久保さんもああ見えて、国立の千葉大学文学部卒(笑)。相方の光浦靖子さんも、東京外国語大学外国語学部インドネシア語学科卒。相当インテリなコンビですよね

ラリー遠田さんは学生に呼ばれて、お笑いコンテストの審査員を務めた際、

非常にレベルが高いと感じました。そこで優勝する学生芸人は、プロにも負けていないと思うほどでした

注目の若手芸人を聞くと、

真空ジェシカですね。彼らは青学と慶應の学生芸人でした。M-1グランプリでは、2年連続で準々決勝に進出する実力。変わった芸風なんですが、ハマるとクセになる面白さがあります

ダウンタウンの功績が、結果的に芸人の偏差値が上げてしまった──。これもまた“ダウンタウン病”の症状のひとつと言えるのかも。

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