「みんなのコード」利根川氏らが提言「プログラミング授業」意外な落とし穴と対処法 端末はちゃんと動く?ICT支援員はどう活用?
プログラミング教育によって引き出される力。松田氏はさらに一歩踏み込み、児童同士の関係性を豊かにするためのアプローチをする好機だと力説する。
「『やってごらん』と促すと、1人でどんどん取り組む子もいますが、何をどうすればいいかわからず固まってしまう子もいます。ですから私は、プログラミング授業の前に必ず援助要請と能動的援助の大切さを子どもたちに話しています。わからなくて困ったときは教え合おうね。『そんなこともわからないの』なんて傷つくことを言う子はいないよね。教えれば『ありがとう』が返ってきてお互いに温かい気持ちになれるよ、と伝えたうえで、そういう場面があったら同じように声をかけてあげるのです。そうやって子どもたちの行動の価値づけをするのが、プログラミング授業における先生の重要な役割だと思います」
未知の領域であり、初めて「1人1台PC」が実現するため、さまざまなトラブルも予想されるプログラミング教育。それを不可避なものと前向きに受け止め、むしろ教育の好機と逆手に取る感覚が重要なのかもしれない。次回は本連載の最終回。教員自身の頑張りをくじく「周囲の不理解」に対する克服法を探っていく。
第1回 独学?習う?プログラミング授業の準備と現実 <教員のスタンス編>
第2回 中高を視野に「プログラミング授業」は小1から <授業設計の基本思想編>
第3回 プログラミング授業の作り方と教材選びの要諦 <教科・ソフトの選び方編>
第5回 プログラミング「理解ない管理職」の巻き込み方 <コミュニティ編>
「苦戦している児童のサポートをICT支援員に依頼する」利根川裕太
「PCが急に動かなくなることは考えたほうがいい」加藤直樹
「初歩的すぎて聞きづらいと思う内容もICT支援員に聞く」松田孝
(注記のない写真はiStock)
制作:東洋経済education × ICT編集チーム
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