行き先はどこになる?相鉄・東急直通線「大予想」 東横線と目黒線の先は、どこまで走るのか

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ただし、多くの路線に跨る直通を役割別に分けると異常時の柔軟な運用変更が難しく、混乱を助長しかねない。そのため保安装置の仕様等をすべてそろえて長距離直通に備える事例が増えてきた。異常時を考慮すると、副都心線終点の和光市まで走らせた方が有利なのか、途中折り返しで目的別の効率を重視するのか興味深いところだ。

横浜方の線路は東側から東横線下り・直通線下り・目黒線引上線・直通線上り・東横線上りの順序で並ぶ(写真:久保田 敦)

さすがに、その先の東武鉄道や西武鉄道まで相鉄が直通する可能性は低く思える。東武や西武の立場としても、広域直通の座席指定列車を運行して需要を掘り起こしている横浜方面(横浜方面は通年利用があり、川越・秩父方面もシーズン波動はあるが、PRも展開され注目度が高い)と異なり、沿線が住宅地中心の相鉄線ではなおさらである。行先の複雑化というデメリットも避けたいところ。都心での乗り換えなしとは言え、埼玉県下から東海道新幹線利用のため新横浜へ……という需要も考えにくく、ここは既存の東急との直通関係に留めるのではないだろうか。

目黒線直通は永田町・日比谷・大手町を手中に

『鉄道ジャーナル』2021年2月号(12月21日発売)。特集は「越年の気がかり」(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

一方、目黒線方面は、相鉄・JR直通線でもカバーされている渋谷・新宿方面に対して、東京メトロ南北線で六本木や溜池山王(虎ノ門・霞ヶ関が隣接)、永田町、都営三田線で日比谷、大手町界隈を一挙に直結できるのだから、より力が入って当然である。東急にすれば、目黒線の地位をますます引き上げられる。

【2021年1月4日18時30分 追記】記事初出時、都営三田線の記述に誤りがありましたので、上記のように修正しました。

したがって、現行どおり基本的に全列車が地下鉄線内に直通するはずだ。その場合の行先は、現状の運転形態から都営三田線方面は現行どおり西高島平。一方の南北線方面は赤羽岩淵折り返しが順当なところで、西武・東武方面同様に埼玉高速線直通には疑問符が付く。とすれば埼玉高速鉄道の車両は、やはり新横浜折り返しが基本となるのではないか。

果たして、いずれ正式な発表を迎えたとき予想どおりとなるのか、驚きの結果が待っているのか……。これからしばらくの間、話題は大いに盛り上がってゆくだろう。

鉄道ジャーナル編集部

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車両を中心とする伝統的な鉄道趣味の分野を基本にしながら、鉄道のシステム、輸送の実態、その将来像まで、幅広く目を向ける総合的な鉄道情報誌。創刊は1967年。

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