東芝が「臨時株主総会」を相次ぎ要求される訳 株主総会決議を問題視する「モノ言う株主」

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東芝の車谷暢昭社長CEOの再任をめぐり、政府は東芝の株主に対して「圧力」ともとれる行動をとっていた。写真は2019年11月の記者会見時の車谷氏(撮影:尾形文繁)

東芝の車谷暢昭社長CEOに対し、アクティビストファンド(物言う株主)や外資系ファンドが不信感を強め、相次いで臨時株主総会の開催を求めている。

求めているのは、シンガポールに本拠地を置くエフィッシモ・キャピタル・マネジメントと、アメリカのファラロン・キャピタルだ。エフィッシモは12月17日、ファラロン・キャピタルは12月24日にそれぞれ臨時株主総会の招集を請求。1週間に2社から臨時総会の開催を求められるという異常事態だ。

第三者委員会で議決権行使を調査

このうちエフィッシモは、車谷社長の再任を決議した7月の株主総会にあたり、不正があったのではないかというもの。ロイター通信によると、年金積立金管理運用独立法人(GPIF)のCIO(最高投資責任者)を務めた後、経済産業省の参与に就任している水野弘道氏が総会の1週間前、東芝の株主であるハーバード・マネジメントに対し、「会社提案にノーといえば、(外為法上の)インベスティゲーション(調査)が入りますよ」と連絡。会社側の意にそぐわない形で議決権を行使した場合、改正外為法に基づく調査の対象になる可能性があると干渉していたという。

この件について、エフィッシモは第三者委員会を設置して調査するよう東芝に求めている。しかし、東芝が応じなかったため、東芝経営陣から独立した調査者を選任し、議決権行使に関する不透明な実態を明らかにする必要があるとして、臨時株主総会の招集を請求している。

一方、外資系ファンドのファラロン・キャピタルは、再任された車谷社長が、それまでの中期経営計画「東芝Nextプラン」を突如、大きく変更したことを問題視している。

東芝はそれまでの中計で、「大型のM&Aに依存するのでなく、自律的な成長と小規模M&Aにより成長を目指す」という成長戦略を明示していた。それが2020年11月にこの方針を大きく変更。成長投資の方針に関する合理的な説明なく、1兆円規模の資金をM&Aや自己株取得に用いるという成長戦略を公表した。

【2020年12月29日14時28分追記】1兆円資金の使途に関する初出時の記述を一部修正いたします。

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