読み聞かせで「考える力」を養う7つの問いかけ 子どもには「因果関係」をまず意識させよう
2~3歳のうちは「見る力」「聞く力」「知識・語彙力」を積極的に高め、4~5歳以降は「考える力」「伝える力」を重点的に伸ばしていくといいでしょう。5つの能力すべてを紹介することはスペースの都合上難しいため、ここでは「考える力」を高めるための問いかけの例をお伝えしましょう。
「考える力」を伸ばす問いかけ
ダイアロジック・リーディングにおける大人からの問いかけによって、最も伸ばせる能力が「考える力」です。
「なぜそう思う? (Why do you think so?)」
という基本的な問いかけをはじめ、子どもに自分で考えるきっかけを与えれば与えるほど「思考力」や「判断力」は伸びていきます。そもそも考える力は、いままで子どもが考えたことがなかったようなことを半ば強制的に考えさせることによってはじめて鍛えられます。そうした負荷を微調整できるのは、子どもの発育を間近で見ている親なのです。
さて、一言で「考える力」と言っても、厳密に考えるとさまざまな能力によって構成されていることがわかります。具体的には
・想像力
・創造力
・俯瞰力/応用力
などです。
考える力のなかでも、とくに重要なのが「論理的思考力」です。「ロジカルシンキング」とカタカナで書くと、やたらと理屈っぽく聞こえますが、論理的思考力こそ考える力の基盤であり、あらゆる学問の土台です。そして、それは幼少期から鍛えることができます。
小さな子どもに論理的思考力を学んでもらうときに大人が意識すべきは「因果関係」です。例えば、「ご飯の入ったお皿を床に落としたら床が汚れる」「床を汚したらママ(パパ)が不機嫌になる」といった話は、大人であればあまり意識すらしない「因果関係」ですが、小さな子どもには、それがわかりません。それどころか、「物事には因果関係がある」こと自体を少しずつ学んでもらうことから「考える力」のトレーニングが始まるわけです。
例えば、絵本『きんいろあらし』の柳が出てくる場面で、クモのセカセカさんが柳の枝に飛びつくのですが、ここで先生が「枝がちぎれてしまったらどうなると思う?」と子どもたちに質問しました。
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