眠れない夜にベッドでできる「瞑想」テクニック 感触を意識、呼吸を観察、1000から0まで数える

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エクササイズのこの時点にたどり着くまでに、眠りに落ちそうになることは大いにありえます。その場合、眠ってしまってかまいません。とはいえ、眠くならなくても心配はいりません。だからといってエクササイズが正しくできなかったということではありません。思い出してください。これは眠るためのエクササイズではなく、夜の自分の心に対する意識や理解を深めるためのエクササイズなのです。

エクササイズを行っても眠くない場合

もしまだ眠くない場合、2つの方法があります。1つめは、コントロールしたり強制したりしようとせず、心がさまよい、自由にあちこちに行くのに任せることです。これもとてもいいものですが、唯一の問題は、この指示が曖昧でどうしていいかわからない気分になる人がいることです。あなたがそうなら、この最後のパートがエクササイズのしめくくりとしてより効果的でしょう。

1000から始めて、0まで逆に数を数えます。これは無理な話に聞こえるかもしれませんし、とても大変に思えるかもしれませんが、正しい方法でやればまったく努力はいりません。そして、眠りにつくまでの間、心を集中させておくすばらしい方法なのです。前のように、心がさまよいだすのはごく普通のことですから、気がそれていたと気づいた時点で、中断したところの数字にそっと意識を戻して再開してください。

『頭を「からっぽ」にするレッスン 10分間瞑想でマインドフルに生きる』(辰巳出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

最後のヒントとして、このエクササイズは本気で0まで数えるつもりでやることが大切です。眠りに落ちるための手段と考えるのではなく、心と体がスイッチを切る準備ができるまでのあいだ、自分を集中させておくためのエクササイズと思ってください。心にどんな考えが浮かんでも(眠らなければというものであれなんであれ)、現れては消えるのに任せてください。あなたが集中し、目指すべきなのは、ただ0まで数えることだけです。その途中で眠ってしまったなら、もちろんそれでかまいません。

言うまでもなく、全体を貫くテーマは意識することであり、自分自身と他者を理解することです。それは適度の好奇心を保ち、日常の中で起こっているあらゆること――自分がどのように行動し、何を話し、どう考えるのか――に気づき、観察し、注目することです。ただし、忘れないでください。それは別の誰かになろうとすることではありません。今のあなた自身のままで安らぎを見つけることなのです。

アンディ・プディコム 臨床瞑想コンサルタント

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Andy Puddicombe

イギリス保険医療委員会公認の臨床瞑想コンサルタント。元仏僧。大学在学時に僧を志しアジアに旅立つ。世界各地の寺院や僧院で修業を積んだのち、チベットの僧院で正式な仏僧となるが、2004年にイギリスに帰国。その後、瞑想普及のための団体〈ヘッドスペース〉を創設。「瞑想を誰にとっても身近なものにし、なるべく多くの人に瞑想にしたしんでもらいたい」との理念を持ち活動に励んでいる。本書はビル・ゲイツが2018年に続き、2020年のお勧め本の1冊として推薦、世界各国で刊行されベスト&ロングセラーとなっている。

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