自分の評価を極端に気にする人が心を病む理屈 不安が高じて孤立すればますます行き詰まる

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「臆病」とは、物事を恐れやすい性質のことだ。つまり上記の“症状”は、臆病であることとつながっているとも考えられる。著者も、「臆病は、人目に対する精神的な弱さの一般的な兆候である」と記している。

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そして、臆病に関する有名な調査として引き合いに出されているのが、「スタンフォード・シャイネス・サーベイ」である。調査の対象となったアメリカ人の80%以上が、現在、過去、あるいは幼少期から現在までの全期間において、他人との接触に臆病だったと答えているというのだ。

また3分の1以上が、これまでの人生の半分以上の期間でそうだったと考えており、約4分の1が自分を慢性的な臆病だと見なしている。

対して、自分のことを臆病ではないと回答した人は全体の20%未満。しかし、そのグループでさえ大半は人前で顔を赤らめたり、心臓がドキドキしたりするなどの症状をときどき経験することを認めている。

通常であれば、それは臆病だと診断される症状だ。しかし、それでも彼らが自身を臆病だと感じないのは、そういうことが“ごくまれ”にしかないからにすぎない。ちなみに臆病だと一度も感じたことがないと答えた回答者は、わずか7%にとどまる。

臆病とは、自意識が過剰であったり、人前でどぎまぎしたり、対人関係で不安を感じたりすることだ。他人と上手に交際する能力に欠けていると思い込んでいることもある。そのために精神的なストレスが高まり、思考プロセスでさまざまなトラブルが起きてしまうことがある。(21ページより)

ひどい場合には仕事や社会生活に大きな損害も

例えば、人と触れ合って楽しい時間を過ごすことが苦手になり、自分のことを冷静に見つめ、素直に自己表現することができなくなったりする。それどころか、ひどい場合には、仕事や社会生活にも大きな損害をもたらすこともあるだろう。

ちなみに臆病が激しい人は、「社交恐怖」「社交不安」「社交不安障害」と見なされ、医療現場ではそうした症状が極度に悪化した場合にしか病気とは認定されない。社交への恐怖や不安が“正常状態から著しくかけ離れている”ときだけ、“社交不安障害”と判断されるわけだ。

とはいえ、自信を喪失して社会生活に堪えられなくなり、他人との接触まで避けるようになる人はごく少数。多くの場合は、社交への恐怖心から人との会話を楽しめなくなり、ストレスを抱え込んでしまうというようなケースであるようだ。

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