「仕事の電話で嫌われる人」がついしていること リモートで仕事の効率を上げる電話のマナー

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

しかし、これらの言葉に続く提言を最後まで読んでいくと、彼らが憤っているのは「こちらの都合に構わず電話してくる」「チャットでも完結できるのに電話をしてくる」と、相手の時間を奪う態度に対してであることがわかる。

相手の状況や必要性に応じて電話コミュニケーションを選ぶことは、結果として互いの生産性向上につながるのだから、闇雲に避けるべきではないだろう。今、改めて考えるべきなのは、相手に嫌われず、そして仕事のパフォーマンスを向上させる電話の使い方である。

 業務上のコミュニケーションは、その会話に参加する人数、テーマ、緊急性などによって適した手段は異なる。テレワーク下ではビジネスチャットやメールによるテキストコミュニケーション、オンライン会議、そして電話が主な手段となるだろう。

電話の活用が適していると筆者が考えるのは、「チャット以上、オンライン会議未満」のコミュニケーションが求められる場合である。

相手の負担を軽くするための電話術

チャットは業務の前提が参加メンバーに共有されており、やり取りが1往復ないしは2往復程度で完結する用件に向いている。これに対してオンライン会議は、業務の前提がまだ共有されておらず、複数参加者が確認をしあいながら丁寧に答えを導いていくプロセスで必要となる。

ではチャット以上、オンライン会議未満の「電話を使うシーン」とはどんなものか。それは大きく3つのパターンに分けることができる。

1つ目は、チャットでは回答する相手の負担が大きい場合である。案件にまつわる背景や微妙なニュアンスまで聞きたいが、それを文章でまとめるとなると意外に手間がかかる。質問を重ねればチャットは長引くことになる。いわば「電話したほうが早い」というケースだ。

2つ目は、相手の状況を把握しながらコミュニケーションを取りたい場合だ。たとえビジネスの場であっても、人は感情の生き物である。相手がこちらからの投げかけをどのように受け止めたのか把握し、アサインや交渉の方向性を調整していくことは、ビジネスを円滑に進めるうえでも重要だ。そういう時は、いきなりテキストでロジカルに説明するよりも、相手の状況を電話で聞きながら進めたほうがよい。

次ページ3つ目は?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事