オンラインセミナーで時間をムダにしない極意

玉石混淆セミナーの裏側を見極める4ポイント

ポイント3:構成からセミナー内容の厚みを読み取る

90分のセミナーがあったとして、冒頭10分が主催者の会社紹介で、後半30分がその会社の商材説明なら、お目当てのコンテンツは最大50分です。冒頭の導入5分、質疑応答10分を引けば実質30分ほどしかありません。時間が長ければ中身があるとは限りませんが、30分しかなければどこでも聞けるような内容になってしまうと考えていいでしょう。

なお、営業やマーケティング目的のセミナーが必ずしも悪いわけではありません。例えば私が参加したTwitter Japan社の「Twitterビジネス活用セミナー」などは、法人のSNSマーケティング担当者に広告運用ノウハウを教えるもので、参加者と主催者の相互に利益がある構造になっていました。目的とターゲットが明示してあり、公正かつ効果的に行っているマーケティング目的のセミナーもあります。気をつけたいのは、構成や目的を明示せず、主催者側が一方的に利益を得ようとしているセミナーや、ターゲットではない人まで呼び込もうとしているセミナーです。

ポイント4:同じ講師の過去セミナーから動機と内容を予測する

講師の知見を伝えるだけのレクチャーなら、だいたいどこでも同じような話になります。人はそんなに多くのコンテンツを持てないので、それ自体は仕方のないことです。同じ内容のセミナーを受講する場合、「復習のために聞く」と割り切るのもいいでしょう。

登壇者側も同じ内容では受講者に満足してもらえないことはわかっているので、ワークや全体ディスカッションを取り入れたり、対談やパネルディスカッションにしたりして、同じ人が続けて参加しても違う学びがあるようにするものです。

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もしくは、その時々によって登壇する理由が異なっている場合もあります。登壇者が本を出した、主催者である企業が新しい事業を立ち上げたなど、意識的に露出を高めている時期だったり、ターゲットとの直接対話の機会が欲しいと考えているときだったり。過去のセミナーの開催時期がどういったときか、SNSやメディアへの露出を調べると大抵理由は推測できるでしょう。「こういうターゲット向けに新しい事業を立ち上げたところだから、今回のセミナーはそのターゲットに刺さるテーマにするはずだ」と推察できれば、今回のセミナーでどのような話が聞けるかも予測できます。

内容が予想できれば自分に役立つか判断もできますし、予習して備え、より多くの学びを得ることもできます。

「誰にとっても価値のあるオンラインセミナー」はない

オンラインセミナーの企画者は目的とターゲットを定め、そのターゲットの課題解決となるようなコンテンツを提供しようと考えています。ターゲットの課題解決が、企画者にとっての目的達成にもつながるからです。裏を返せば、自分がターゲットに該当するなら自分の課題解決に役立つが、そうでない場合は役に立たない可能性が高い、ということです。

もちろん、オンラインセミナーに参加する動機はさまざまでしょう。具体的な課題解決を目的とした人もいれば、有名人が登壇するからという理由もありますし、知的好奇心によるものもあるでしょう。あまたあるオンラインセミナーのなかで、よい学びの機会に出合える可能性を高めるには、企画者視点に加え、自分が何を得たいと考え、どのようなセミナーを探しているのか、一度頭の中で整理しておくことも必要です。

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