8月版「コロナで売れた商品」ランキングTOP30

急上昇したのは知事会見で話題の"あの商品"

検温は計り手がいることが前提だが、手指消毒剤は今や世の中の至る所に設置されていて、基本はセルフ。手軽かつ供給が追いついているので、高水準の伸びはまだ当分続くだろう。

これら“新型コロナ時代の3種の神器”の間に、急激に割って入ってきたのが「うがい薬」だ。

長らく100%台で推移していたものが、8月3日週に1096%と急伸。日次ベースでは8月4日に5089%という驚異的な伸びを示し、6日以降も400%前後と前年同期に比べて高い水準が続いている。

理由は、ご存じのとおり、吉村洋文・大阪府知事が8月4日に緊急会見を開き、「うがい薬の成分『ポビドンヨード』で新型コロナウイルス感染症の治療効果が期待できることを確認した」と力説したためだ。

会見直後から、ドラッグストアにうがい薬を買い求める人が殺到。1カ月近くが経った現在も品薄が続いている。

購入者の属性の変化も興味深い。うがい薬の購入者を、直近1年間の購入の有無によって継続と新規に分けてみると、7月27日週までは新規ユーザーが20~30%で推移していたが、8月3日週には59%まで増加した。

ほかにも、前年同期比の伸び率は200%に届かない水準なので、“3種の神器”に比べると見劣りするが、「ぬれティッシュ」も除菌・抗菌・アルコール系が例年のピーク(秋の行楽シーズン)の2.5倍売れている。

個人が外出時に持ち歩く需要もさることながら、ドアノブや手すり、アクリルボードなどをこまめに拭く事業所単位の需要を、周辺のドラッグストアやスーパーが支えているとみられる。

企業業績にも影響を与えるニューノーマル

ニューノーマルは企業業績にも大きく影響を与えている。同じ化粧品・トイレタリー業界に身を置きながら、メイク用品中心の資生堂は2020年上半期(1~6月期)の営業損益が34億円の赤字と、前年同期の689億円の黒字から724億円悪化した。

だが、花王は同じ時期の営業損益は前年同期比13.8%減で乗り切ることができた。化粧品は大きく落ち込んだが、巣ごもり特需で衣料用洗剤や台所用洗剤が大きく伸びたほか、業務用のハンドジェルが爆発的に売れたことが寄与した。

ウィズコロナ時代の必需品は、消費者が選別する段階に入っている。ニーズをタイムリーかつ適格にとらえるヒット商品が、業界の勢力図を塗り替える可能性もあるだろう。

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