外資系コンサルで4カ月仕事がない男性の苦悩 会社は「空気の力」で社員に転職を促してくる
新型コロナウイルスの影響で、人員削減に踏み切る企業も出ている。その中には、仕事を与えずに労働者を追い込み、自主的な退職をうながすケースもあるようだ。
弁護士ドットコムニュースのLINEには、4大監査法人で働く男性から「4カ月以上『アベイラブル』で仕事を振られておらず、職場から放置されている状況です」と情報が寄せられた。
男性は「長期で仕事がない状態が続き、精神的苦痛が激しく7月中旬以降はまったく集中できない状態になっています」と不安にかられている。
「空気の力」により転職を促す
「アベイラブル」とは、コンサルタントが一つのプロジェクトを終えてから次のプロジェクトに参画するまで仕事がない期間のこと。
男性はプロジェクトから離れた後、新型コロナウイルスの影響で在宅勤務となり、4カ月以上「アベイラブル」の状態だ。現在はチーム会議などもなく、毎日資格の勉強やビデオ研修などをして過ごしている。
現時点で給与は通常どおり支給されているが、人事評価に「稼働率」が設定されているため、プロジェクトに配属されない場合は評価が下がることになる。
男性は「給与が通常通り出ることも、職場での居づらさにもつながっています。『空気の力』により転職を促すシステムで、解雇された場合にキャリアへの影響を考えると恐怖を覚えます」と無力感を抱いている。