芸人ヒロシが"集団の掟"から抜けて掴んだ境地 楽しいはずのキャンプが違和感だらけだった
「キャンプって、面倒くさいでしょ? 赤の他人と行くなんて、正直イライラが止まらないんです」
ヒロシさんが、再ブレイクのきっかけとなったソロキャンプに目覚めたのは、数年前のこと。もともと、幼少期からのアウトドア好き。ただ、どんなに好きなキャンプだったとしても「みんなで」行動するのが、どうしても性分に合わなかったのだという。
「大人数でキャンプをするとなると、荷物も引っ越しみたいな量になってしまう。道具をそろえるにはお金もかかるし、現場でも活発に動かなきゃいけない。初心者には、テントの設置方法も教えなきゃいけない。片付けもしなきゃいけない。家族ならギリギリ納得がいくかもしれないけれど、グループで行くなんて地獄だと思いますよ」
たしかに、キャンプはみんなでワイワイ楽しむものだ、という刷り込みがあるのかもしれない。団体行動が大嫌いだというヒロシさん自身も、そうだったという。
「いやいや、よく考えたら1人でもいいじゃん、と思えるようになったんです。一つひとつ、自分の中の思い込みを手放したら、楽になりました」
夏に行かなきゃいけないものでもない
「思い込みといえば、『キャンプは夏に行くもの』もそのひとつ。よくよく考えたら、夏は暑いし、いちばん行きたくないシーズンですよね。よりによって、みんなキャンプファイヤーとかやりたがるでしょう? 夏にあんなデッカい焚き火したら、暑いし、地獄でしかないわけですよ。冷静に考えればわかることなのに、なんでみんな夏にキャンプをしたがるんでしょうね?」
この夏、キャンプに関する書籍を上梓したばかりだというのに、あっけらかんと語る。
「昔の林間学校でやったときだってしんどかったのに、今では温暖化でさらに気温が上がってますからね。夏にキャンプは、危険ですよ。熱中症のリスクもある。僕は、冬に行くキャンプが好きです。1人で行くソロキャンプなら、人と希望や予定を合わせなくてもいい。いつでも、好きなときに好きなペースで楽しめるんです」
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