危ういJAL再建、更生法申請でも見えない将来像 


 航空会社として最優先であるはずの安全投資が制限される信じがたい状況に陥っていたのだ。

機構による支援は3年以内の完了が前提で、裏返せばそれはJALに与えられた最後の猶予期間。19日に発表された再建策の骨子はダウンサイジングを中心とし、国内外31路線の撤退や大型機材の早期退役、グループ人員の約3割に当たる1万5600人削減など。これを軸に12年度、売上高1兆3500億円、営業利益1150億円のV字回復を描く。対外的計画は3カ年だが、「事業再生計画(案)」の将来事業計画によると利益はなおも拡大する。

予想数字は国交相の直轄で昨年10月に再建策を練ったタスクフォース(TF)案の上を行くため(図参照)、楽観的な見通しとの印象は否めない。機構も会見で「いかに実現が難しいかはおっしゃるとおり。JALの方々が痛みを分かち合いながら団結できるか」(中村彰利専務)とハードルの高さを認めていた。

内部資料の検討案 国際線拡大の疑問

収益急回復について具体的な説明はされなかったが、手元にある「Ivy再生の方向性」と題された内部資料をめくると、機構の甘さが透けて見える。

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