コロナ復活組は買い?新規上場銘柄の「値打ち」 公開価格の9倍も!一攫千金で投資家が殺到

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コロナ対応のため、IPOが再開しても、東京証券取引所の鐘が鳴り響くことはなかった(記者撮影)

6月24日。自粛期間を経て、新規株式公開(IPO)が2カ月ぶりに再開された。東京証券取引所では新型コロナウイルスの感染拡大を懸念し、経営陣が上場時に鐘を鳴らす恒例のセレモニーを中止。もっとも、ひっそりと再開するかに思われた当日のIPOは、想像を上回る熱気に包まれた。

この日はロコガイドコパ・コーポレーションフィーチャの3社が上場。取引開始直後から買い注文が殺到する。ロコガイドの初値は公開価格2000円を上回る4605円となり、コパ・コーポレーションとフィーチャは初値が付かないまま場が引けた。

今回、6月26日(金)発売の『会社四季報』(2020年3集夏号)で収録し切れなかったこれら新規上場企業について、最新事情をレポートしたい。

初値は公開価格の9倍!2カ月前とは「様変わり」

上場後会見でコパ・コーポレーションの吉村泰助代表は「3月に上場申請を取り下げてから、売り出し価格・株数を投資家が買いやすいように仕切り直した。明日の初値に期待している」と説明した。翌25日、同社の公開価格2000円に対し、ついた初値は4530円。3~4月はIPOをしても、公募割れする企業が続出していたが、2カ月で環境は様変わりした格好だ。

『会社四季報』(2020年3集夏号)は6月26日(金)発売。書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

コパ・コーポレーションは実演販売で生活用品などを販売しており、百貨店をはじめとする店頭販売ができなくなる影響で業績悪化が懸念されていた。しかし「テレビとネットの通販で4月と5月は、掃除用品やキッチン用品が巣ごもり需要で好調だった。コロナの影響はプラスに働いた」(吉村代表)。仕切り直しのIPOが好スタートを切ったことに安堵の表情を浮かべた。

もう1社のフィーチャは画像認識技術を開発している。車載カメラやドライブレコーダーのメーカーが主な顧客で、受託開発やライセンス収入が収益源。売上高2.8億円(2019年6月期)ながら、取引先にはトヨタコネクティッドやデンソーテンなどがある。「コロナの影響で予定を変えることなく、日程重視でIPOを進めた」(フィーチャの脇健一郎社長)。

フィーチャの場合、市場の吸収金額3.5億円と小型案件ということもあって買い優勢が続き、翌々日の26日まで初値がつかなかった。公開価格520円に対し、初値は4710円となんと9倍以上になった。

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