西武ラビュー、鉄道車両「歴代王者」と何が違う? 「ブルーリボン賞」受賞車両それぞれの理由

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鉄道友の会はラビューを選定した理由として、「スタイリッシュで特徴的な外観デザイン、良質な雰囲気を備えつつ機能性の充実やバリアフリーの促進が図られた客室・設備のほか、最新水準の機器類の積極採用による省保守性や信頼性の向上、環境負荷の低減など、現代の鉄道車両としての完成度が極めて高く、魅力あふれる車両」だとコメントしている。

西武鉄道001系「Laview(ラビュー)」の車内(撮影:尾形文繁)

外観デザインに言及しつつ、信頼性や環境負荷の軽減といった技術的な側面も評価しており、「現代の鉄道車両としての完成度が極めて高い」というのは最大級の賛辞だ。

では、ほかの年にブルーリボン賞に選定された車両には、どのようなコメントが付されているのだろうか。

ロマンスカーGSEも「高い完成度」

そこで、各年のブルーリボン賞に選定された車両の選定理由を読み比べてみた。鉄道友の会のホームページには歴代の選定車両の一覧とともに、1980年代以降はほぼ毎年、選定理由も記載されている。そこから、評価に関する記述を抜き出してみた。

小田急電鉄のロマンスカー70000形GSE(撮影:梅谷秀司)

2019年の選定車両はロマンスカー「GSE」こと小田急電鉄の70000形。評価コメントは、「現代の鉄道車両のトレンドリーダーにふさわしい極めて高い完成度に仕上げられている」となっている。「極めて高い完成度」という、ラビューとほぼ同じ表現が使われている。

「現代のトレンドリーダーにふさわしい」という部分は、ラビューが鉄道の既成概念をくつがえしたようなデザインが「魅力あふれる」と評価されているのに対して、鉄道の王道をいくようなデザインを評価しているのだろう。

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