迫る都知事選、都民喝采「小池劇場」の光と影

過去最多得票を狙うも、学歴詐称疑惑が再燃

7月の首都決戦が迫っているが、今のところ小池百合子都知事の信任投票に終わりそうだ(写真:Pasya/アフロ)

コロナ禍の中、首都のリーダーを決める東京都知事選(6月18日告示、7月5日投開票)が目前に迫っている。本来は国会閉幕後の最大の政治イベントだが、今回ばかりは小池百合子都知事の再選を前提とした「事実上の信任投票になる」(自民幹部)とみられている。

コロナ対策で奮闘する小池氏に対し、自民党が対立候補を見送り、野党も統一候補擁立に及び腰だ。前回知事選にも挑んだ日本弁護士連合会の元会長、宇都宮健児氏が出馬表明したほか、堀江貴文氏の参戦も取り沙汰されている。しかし、これまでのような大政党による首都決戦とはならず、選挙も盛り上がりそうもない。

3月下旬の「ロックダウンの可能性」「感染爆発の重大局面」などの発言で注目されてから、2カ月余も続く「百合子劇場」への都民の支持と喝采が、与野党の動きを封じ込めた結果だ。すでに小池氏は、再選の先にコロナの早期収束による2021年夏の東京五輪・パラリンピック開催とその成功を見据え、さまざまな機略を展開する構えだ。

都知事選は究極のイメージ選挙

任期満了による都知事選は、石原慎太郎氏が4選を決めた2011年選挙以来9年ぶり。2012年12月の選挙で前副知事として圧勝した猪瀬直樹氏は、政治とカネの疑惑で2013年末に辞職。翌2014年2月の選挙で当選した元厚生労働相の舛添要一氏も、政治資金の公私混同疑惑などで2016年6月に辞職に追い込まれた。大乱戦となった2016年7月の選挙では、「百合子フィーバー」を巻き起こした小池氏が圧勝した。

「究極のイメージ選挙」とされる都知事選は、過去にも政争劇の舞台装置となり、勝敗が政局混乱につながるケースも少なくなかった。今回予想される政党不在の選挙戦は「コロナショックがもたらした異常事態」(自民都連)だ。

当の小池氏は「コロナ対策に集中する」といまだに出馬宣言はしていない。今のところ、都議会最終日となる6月10日の再選出馬表明が有力視されている。告示のわずか8日前に出馬宣言するのは、したたかな小池流戦略とみられている。前回と同じ無所属だが、「与野党を超える都民党での出馬」(小池氏周辺)という位置づけだ。

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