京急の駅名変更、「葉山」追加はイメチェン狙い?

認知度アップで誘客強化、「密」回避の課題も

京急電鉄の新逗子駅は今年3月14日、「逗子・葉山」に駅名を変更した(記者撮影)

新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が日本国内で強まりつつあった3月14日、京浜急行電鉄は6つの駅の駅名を一度に変更した。

大師線の「産業道路駅」は「大師橋駅」、本線の「花月園前駅」は「花月総持寺駅」、「仲木戸駅」は「京急東神奈川駅」、逗子線の「新逗子駅」は「逗子・葉山駅」へと変更。また、羽田空港のターミナルの再編に伴って、空港の2駅は「羽田空港第1・第2ターミナル駅」と「羽田空港第3ターミナル駅」に改名した。

産業道路駅は大師線の連続立体交差事業で地下駅に生まれ変わった。花月園前駅は、かつて「東洋一」とうたわれた花月園遊園地も、その跡地にできた花月園競輪場もいまは存在しない。仲木戸駅はJR駅との乗り換えの利便性のため、などそれぞれの駅にはわかりやすい改名の理由がある。

駅の住所は「逗子市逗子」

では、新逗子駅の場合はどうだったのか。駅があるのは「神奈川県逗子市逗子5-1-6」。葉山町の境界まで海側の道沿いに行けば1.5kmの距離がある。なぜ「葉山」を追加することになったのか。

エアポート急行の行き先表示は「逗子・葉山」(記者撮影)

同社は駅名変更を発表した際に「ブランド力のある逗子と葉山を合わせた駅名に変更することで、三浦半島のさらなるイメージ向上と定住人口・交流人口増により、地域活性化を図る。また、羽田空港からの直行電車の終端駅のため、行き先として駅名が表示されることにより、多くのお客さまに保養地、景勝地である葉山へのアクセスポイントでもあることを広く認知していただく」と説明している。

羽田空港から横浜方面へは「エアポート急行」が日中は10分ごとに出発している。その行き先が新逗子だった。日本各地から飛行機で羽田空港に降り立った旅行者が、仮に別の目的地へ向かう場合でも、空港駅の案内表示板や車両の行き先表示にある「逗子・葉山」の文字を目にすれば、有名な葉山への交通手段としてアピールできるとの期待があるようだ。

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