新幹線10年目の青森、ねぶた中止で試練の夏

暖冬とコロナが影、危機の1年どう乗り切るか

東北新幹線の全線開業から10年目を迎える新青森駅(写真:tarousite/PIXTA)

2020年の年明けから、東北新幹線の終点・青森市は、史上まれな、特異な時間を刻んでいる。世界有数の豪雪都市でありながら、ほぼ雪のない冬が過ぎ、スキー場などが打撃を受けた。

そして、早い春の訪れとともに、新型コロナウイルスによる世界的混乱が当地にも及んだ。青森市の市民意識や文化の中心にある、8月の「青森ねぶた祭」は中止が決まった。2020年は東北新幹線全線開通・新青森駅開業から10周年、来春完成へ向けて青森駅のリニューアルが進む節目の年だ。

「冬と夏」をともに失いかねない苦境の中、市民らは悩みながらも、かつてない試練に向き合おうとしている。

青森駅は来春リニューアル

青森駅は1891(明治24)年に開業、現在の第4代駅舎は2019年に60周年を迎えた。かつては鉄道連絡船・青函連絡船の発着地として、港町・青森を象徴する存在だった。

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しかし、青函連絡船は1988(昭和63)年に終航を迎え、その名残を旧桟橋に係留された「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」にとどめる。昭和の趣の駅舎は、老朽化が進むうえにバリアフリー設備も乏しく、橋上駅化と東西自由通路の建設工事が、2021年春の完成を目指して進んでいる。

12月4日の東北新幹線全線開通10周年、そして青森駅のリニューアル。青森市にとって、今年は特筆すべき年だ。新青森駅は昨年暮れ、新幹線コンコースでゴスペル・コンサートを開き、10周年を祝う卓上カレンダーを配るなど、カウントダウン態勢に入っていた。今年1月には早くも、全国紙が青森県版で開業10周年特集を組んだ。

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