JR東の新型新幹線「E8系」、開発決定までの背景 鼻の長さ9m、山形県内を疾走するミニ新幹線

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400系では座席定員を確保するため、普通車自由席のシートピッチを新幹線標準の980mmよりも70mm狭い910mmとした。一方。グリーン車の座席は新幹線並みのワイドサイズとし、2+1列としたため定員は20人と少ない。これにより400系6両編成の定員は、普通車指定席が195人、自由席が120人、グリーン車20人の合計335人となった。

山形新幹線400系(写真:alpha7000/PIXTA)

山形新幹線は好評を博し、ライバルと目された山形空港発着の航空機の客も奪った。その結果1995年には400系に普通車指定席を増結し7両編成化。編成定員は64人増えて399人となった。つまり山形新幹線は“勝ち組”なのである。

1999年12月4日には新庄へ延伸。これに合わせた増備車として、E3系1000番代7両編成2本を投入した。1997年に開業した秋田新幹線向けに開発されたミニ新幹線車両E3系0番代をベースとして、山形新幹線向けに7両編成で構成。車体カラーや内装デザインは山形新幹線オリジナルのものとなった。

普通車のシートピッチは400系と同一で、座席定員も400系と同じく指定席259人、自由席120人となった。一方グリーン車は定員確保のため、E3系0番代と同じ2+2配置に変更。この結果定員が23人となり、編成の定員は402人となった。

E3系1000番代は2005年に1編成を増備。なお、E3系は宇都宮―福島間で時速275km運転が可能な性能を持つが、当時の「つばさ」は最高時速240kmの200系、E4系と併結していたため、E3系1000番代も時速240kmで運転した。時速275km運転をする「こまち」用E3系0番代は2002年以降先頭車にフルアクティブサスペンション、中間車にセミアクティブサスペンションを取り付けたが、E3系1000番代は対象外となった。

E3系2000番代の投入と時速275km化

初代山形新幹線用400系が老朽化したため、後継車としてE3系2000番代12編成を2008〜2010年にかけて順次投入し、400系を置き換えた。

山形新幹線E3系2000番代(写真:写楽KAZ/PIXTA)

2000番代は前照灯の意匠が変更されたほか、フルカラーLED表示器を採用。グリーン車全座席と普通車の車端部席、窓側席にコンセントを設置し、背面テーブルを大型化。そのほか防犯カメラの設置など、時代のニーズに合わせた仕様変更を行った。また、自由席のシートピッチを980mmに拡大したため、編成定員は8人減の394人となった。

さらに東北新幹線の連結相手をE4系からE2系に変更して、宇都宮―福島間の最高速度を時速275kmに引き上げることになり、E3系0番代同様、先頭車にフルアクティブサスペンション、中間車にセミアクティブサスペンションを搭載した。あわせて1000番代にもアクティブサスペンションの搭載改造を実施している。E4系からE2系への併結相手切り換えは2012年3月17日〜9月29日にかけて実施された。

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