ヒートアップする米・電子書籍市場、先行キンドルをNookが猛追、ハード・ソフトで参入続々!


 前述の企業にとどまらず、半導体業界の巨人・インテルもEブックを開発中だ。iPhoneのアップルも10.1インチの大型タッチスクリーンのEブックを来年に出す予定。シリコンバレーのベンチャー企業スプリング・デザイン社は来年1月開催のCESでEブック「アレックス」(右)写真のお披露目を予定している。アレックスのインターフェイスは、Nookのように活字を読む部分と、グーグルのアンドロイドが埋め込まれた携帯電話部分のカラー液晶画面とに分かれている。

IT技術とビジネスの研究で知られるフォレスター・リサーチによれば今年、米国でEブックが300万台売れる見込みだという。Eブックのハード市場の人気が高まり、話題を呼ぶにつれ、ハードだけではなく、ソフト分野でも競争が激化してきた。NEWS社、タイム、ハーストなど米の主だった出版社5社がアマゾンに対抗し、新聞、雑誌、本をオンラインで売る計画。まさにEブックはハード、ソフトとも戦国時代に突入した。
 
 新聞社や雑誌社は、インターネットの台頭の受けてパソコン上で、記事内容を無料で見せて、オンライン広告で収入を得る方向に走っていた。だがこの収益モデルが成り立ちがたいことは各社の業績悪化が示すとおり。そこに、Eブックという新しいデバイスが出現し、新聞なら1カ月5ドル99セント~14ドル99セント、本なら7ドル99セント~9ドル99セントと、コンテンツを簡単に売れる仕組みができ上がりつつある。

Eブックのビジネスモデルでは、出版社と読者(消費者)がダイレクトに結びつくため、物理的なコストが少なくて済む。その分、販売価格が安くなるなど事業者にとっていい話ばかりではないが、書店や紙、物流という物理的な制約がなくなるメリットは大きい。

このEブック・フィーバーと電子市場の戦いは北米から世界に広がっていくもようだ。アマゾンはキンドルをイギリス市場で売り出した。日本やアジアでも、電子書籍はこれから浸透していくことになるだろう。本の形態が紙から電子に変わっていくのは、自然な時の流れなのかもしれない。
(Ayako Jacobsson =東洋経済オンライン)

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