採用面接のポイント3つ、教えます! 東洋経済オンラインでライバルに差をつける
ある日の夜、地下鉄で隣に座った就活生。スーツ姿の若者がなぜ就活生だとわかったのでしょう。座るやいなや、厚さ3cm以上もある『面接』なる本を取り出して、必死の形相で読み始めたからでした。
面接シーズンに突入してからあの本を全部読んでいては、消化不良のまま、リアルな「面接」シーズン1が終わってしまうかも知れません。そこで、面接でこれだけは押さえておくべき基本事項を、簡潔にまとめてみました。
1.質問が何であれ、「自分」をアピールすること
質問がたとえ家族やサークルについてであっても、面接官が聞きたいのは「あなた」自身のこと。あなたがその家族のなかでどんなふうに育まれたのか、サークル活動を通して何を考えどう成長したのか、こちらをアピールすることです。
面接官の気持ちになれば当たり前のことですね。ただ、みんな素直なのか、家族のことを聞けば「父はこんな性格で、母は、弟は……」と続けるのが精一杯で、最後の自分との関係を語らない人が非常に多いです。
裏を返せば、自分のアピールポイントが固まっていれば、どんな質問がきても自己PRにつなげればよいので、多くの想定問答を用意しなくてもすみます。質問がきたら、瞬時に自分のどのアピールポイントとどうつなげるかを考えましょう。
2.自分と会社との接点を語ろう
アピールポイントと言われると、ただただ自分の長所や興味の方向を語り始める人もいます。確かに何事も一生懸命に取り組む良い性格だ、ということはわかりますが、「では採用しよう」というほど世間は甘くありません。
仕事というものはお金を払ってもらって初めて成り立つものです。お金を払ってもらうには、相手のメリットになることを訴え、払う価値があるな、と認めてもらうことです。会社は入社した人に給料というかたちでお金を払います。その額の累計たるや、定年までに3億円前後はかかります。
採用されるためには、自分を雇えば会社のメリットになる、この人には給料を払う価値があるな、と思ってもらうことです。
説明会で人事の人がとても丁寧に説明してくれて、いい会社だなと思いました--。「自分と会社との接点」というと、こうしたことを志望動機に挙げる就活生もいて、愕然とすることがあります。「御社の製品が大好きなので」、または「広報の仕事をしたいから」程度でも甘すぎです。
なぜその会社に、自分でなければならないのか。自分がその会社で何ができるのか。深い接点を見つけるには、会社がいま何をやっていて、どんな課題に直面しているのかを知らなければならないはずです。