J3で裾野を拡大、ファン層の多様化も重要

日本プロサッカーリーグ・村井満チェアマンに聞く

むらい・みつる 1983年日本リクルートセンター(現リクルートホールディングス)入社。2008年Jリーグ理事(非常勤)。リクルート香港法人社長などを経て14年1月から現職。

昨年、Jリーグが開始20周年を迎え、今年は新たにJ3リーグが加わった。リクルート時代からJリーグにかかわり、1月からチェアマンに就任した村井満氏に、今後の目指す姿を聞いた。

──Jリーグで入場者数が減少する中、J3リーグが発足した。その狙いは。

まず、Jリーガーにステップアップするための登竜門としての位置づけがある。選手だけでなく、プロサッカーにかかわるすべての人材育成につながる。現在3リーグで51チームだが、(さらにチームが増え)100人程度のクラブ経営者が育っていけば、日本のサッカー界は繁栄する。

もう一つが、地域活性化だ。毎試合約5000人が定期的に行き来するイベントは、地方でほかにない。豊かなスポーツ文化を広めるためには、大都市と大企業が支えるモデルだけでは限界がある。

──J1、J2の経営を強固にしてからという選択肢もあったのではないか。

底辺の拡大はセルフファンディングが基本だ。J1、J2で上がった収益はJ3に投じない。そのために、J3のクラブライセンスを与える基準をそうとう緩和した。運営コストも引き下げたので、約2億円の収入があれば経営が回るようにしている。

──集客にはスター選手が不可欠で、その獲得にはカネがかかる。経営的に収益バランスを取るのが難しい。

Jリーグでは「ファイナンシャル・フェアプレー」といって、健全な経営で赤字を出さないことを前提としている。ただ、スター選手を獲得する投資もまた必要だ。

ビジネスは投資リターンを算出しやすいが、サッカーの投資対象は生身の人間。ケガなどのリスクもあり、投資が回収できるのか非常に読みづらい。だからこそ、投資に成功して結果を得たクラブは称賛に値する。そういう投資を促進するような援護射撃もしなければならない。

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