学費のためパパ活までした16歳が語った"絶望" 家庭内DVと親の離婚・再婚を経た少女の決意

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夏休み明けには母親が入院。その頃、家事をしていたのはゆきさんでした。

「朝は5時に起きて姉の弁当を作って、ご飯を作りながら自分の洗濯もまわして、父には殴られて。中学受験もしようとしてたんで、塾から出される莫大な量の課題もこなして。だから『ふつうの奥さんが、DVを受けながら、受験勉強をする』みたいな(笑)。

無理に決まってるじゃないですか。バランスが取れなくなっていって、リストカットもするようになって」

結局、父親が受験間近になって「お金がないから私立はやめて国公立に」と言い出したため、結果はままならず地元の公立中学に通うことになりました。しかし両親からの精神的・身体的虐待は続きます。

中1の5月には「薬を1度にたくさん飲んで血を吐いちゃって」、翌月から3カ月入院。ゆきさんは中学時代、何度も入退院を繰り返しています。中1の終わり頃には、主治医の提案で、全寮制の学校への転入を決めて家を出ました。

浮気の証拠を押さえるため、父の車に仕掛けたもの

父親の浮気には、小さいときから気づいていました。幼稚園の頃からガラケーを与えられていたゆきさんは、父親の携帯や、帰宅時の父の様子を見て、母親以外の女性の存在を察していたといいます。

母親も父の浮気に気づいていたようですが、「母は中卒だったので、子ども2人の養育費用や、わたしの進学費用を考えたら、(離婚したら)自分1人では到底そんなに稼げへんしと思って、たぶん我慢してたのかな」とゆきさんはいいます。

両親は毎日けんかをし、母親がよく父親に手をあげていました。父親と風呂に入ると、母親が引っかいた痕が紫になっているのを、ゆきさんはよく見ていたそう。

けんかの原因は、大体お金のことでした。母親は「十分な生活費を渡してくれなかった」と言っていましたが、ゆきさんが聞いたところ、それなりの額です。母親は金遣いが荒い傾向があったため、父親は余分に渡せなかったのかもしれません。

中2のときは、父親の浮気の証拠集めをする羽目に。当時両親は別居を始めており、離婚が成立したらゆきさんは母親に付いて行くつもりでした。母親は疲弊し切って、父親の浮気については見て見ぬふりでしたが、「完全に黒なのに、金をもらわずに泣き寝入りするのもどうなん」と思ったゆきさんは、探偵を使って証拠を集めようと考えます。

ただし、父の車に携帯電話を仕掛けることを提案したのは、母親でした。当時ゆきさんは精神科に入院していたのですが、彼女と面会した後、父親はいつも「誰か」と会っていました。そこで面会の前に携帯の1台をフル充電しておき、ゆきさんが父の車に乗った際、録音機能をオンにして残していくことに。

そして数日後、父親に「ごめん、車に携帯を忘れてんねんけど、見てくれへん?」と連絡を入れて、携帯を回収したそう。

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