日経平均は1128円安、東京五輪は延期なのか 一時1万7000円割れ、終値3年4カ月ぶり安値 

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 3月13日、東京株式市場で、日経平均株価は大幅に3日続落。写真は都内で13日撮影(2020年 ロイター/ATHIT PERAWONGMETHA)

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で、日経平均株価は大幅に3日続落。前営業日比1128円58銭となり、歴代ランキングで過去13番目の下げ幅となった。前場に付けた安値からは切り返したが、自律反発的な側面が強く、積極的な買いは見られなかった。終値ベースでは2016年11月10日以来約3年4カ月ぶりの安値となった。

新型コロナウイルスがパンデミック(世界的な大流行)となり、金融市場を大きく揺らしている。前日の米国株市場でダウは過去最大の下げ幅を記録。下落率も約10%と1987年10月のブラックマンデー以降で最大になった。

この流れを引き継ぐ形で東京市場も朝方から全面安商状。売りが売りを呼ぶ展開で1万8000円割り込むと、一気に1万7000円割れの水準まで下落した。

後場、米国株先物が下げ幅を縮小してプラス転換すると、日経平均は大きく切り返した。ただ、下げ過ぎの反動によるところが大きく、大引けにかけて再び下げ幅を1000円超に広げた。

市場からは「新型コロナのパンデミックによる経済の押し下げに対し、各国がさまざまな対策を取り始めている。今は混乱していて見極められないが、景気の悪化よりも対策効果が大きければ、新型コロナが終息しなくても株価は上昇に向かうだろう」(いちよしアセットマネジメントの上席執行役員、秋野充成氏)との声も出ていた。

日中値幅は1493円とかなり荒い値動き。東証1部の売買代金も4兆8923億円と、2017年11月9日以来約2年4カ月ぶりの高水準。きょうはメジャーSQ算出日だったこともあり、通常に比べて売買が膨らんだ。

TOPIXは3日続落。業種別は東証全33業種が下落。鉱業が11%超、不動産が10%超それぞれ下落した。続いて、空運、水産・農林、海運、ガラス・土石製品などが値下がり率上位に入った。

東証1部の騰落数は、値上がり64銘柄に対し、値下がりが2099銘柄、変わらずが3銘柄だった。

トランプ米大統領が延期の検討に言及したことで、東京オリンピック開催の判断も市場参加者の関心を集めた。「仮に開催延期になれば、これまで景気を支える材料となっていただけに、及ぼす影響の大きさは計り知れない。海外勢もその点を見越して日本株を外しにかかっているのだろう」(岡三オンライン証券のチーフストラテジスト、伊藤嘉洋氏)との指摘も聞かれた。

日経平均<.N225>

終値      17431.05 -1,128.58

寄り付き    18183.47

安値/高値   16,690.60─18,184.46

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1261.70 -66.18

寄り付き     1300.31

安値/高値    1,202.94─1,304.23

 

東証出来高(万株)345938

東証売買代金(億円) 48923.05

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